2011年06月30日

パウルクレー展@国立近代美術館

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日本でも人気のあるパウルクレー展に行った。なぜか彼の作品には親しみやすさがある。それは90年代にイギリスではやった「アブストラクトヒップホップ」のレコード、mo'waxのジャケットとかに重なる作品があることからだ。

実際、クレー自身も音楽家になるか画家になるか悩んだそうだから、どこからか彼の作品から音楽的な要素を感じるのは、むべなるかなと思う。

しかし、パウルクレーという人は実に多彩で作風もさることながら、その手法も実験的でありつつ、一連の「天使」のような作品もあり可愛らしくも恐ろしくもある。

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また彼の作品には、タイポ、いわゆる文字と絵が混在したものも少なくない。そうしたデザイン的な要素は現代の広告表現にもつながってみえて、実に直接間接的に、アートのみならず、広告にも影響を与えているのではないかと思った。

ただ、やっぱり個人的な感慨としては、1年前にスペインに行ったことで一気に自分の中のアートを見たい気分と、90年代の前半からハマったアブストラクトヒップホップの景色が重なったことが何よりもデジャブ感があり面白かった。



ここからはパウルクレーとは関係ないが90年代初頭から、クラブジャズの流れやヒップホップレゲエのルーツを持つインストのヒップホップが隆盛を極めた。それがここでいうアブストラクトヒップホップで当時は、トリップホップとか普通に、ブレイクビーツとかいわれていたが、いまのニンジャチューンに、ジェームスラヴェルがやっていたmo'waxなんかが代表的なレーベルだ。

パウルクレーでふと浮かんだのが、mo'waxの初期のコンピで「headz」というタイトル。

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一時期、アブストラクトヒップホップ界隈の音を「headz」とカテゴライズしてタワレコなんかでは売っていたんだけど関連性はあるのかな?

というほど、このアルバムは当時のシーンを語る上では欠かせないタイトルだ。そしてこのアルバムから奏でられるダークで陰鬱なインストのヒップホップは、パウルクレーのBGMにも最適だ。

3.11からのアンビエントから、今の気分はこのアブストラクトなビートにある。ようやく動き出した自分の気分を実に現していて、心に響く作品が多かった。

ここまで抽象的な作品にぐっとくる経験はそうはないだろう。それほどクレーの作品のクオリティは高いなあと思わざるを得ない。

崩しているのに完璧な構図。自分が同じ芸術家であるとすれば嫉妬したであろう多彩な作風もまた素晴らしかったりします。

実は、彼の作品はグラフィティとかにもつながるようにも見えるし、その影響力や持っている世界観の広がりには圧倒されるばかりでありました
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posted by nizimasu at 09:58 | TrackBack(0) | ]