2012年03月01日

2012年2月の読書

2月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:3289ページ
ナイス数:35ナイス

西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)
とかく感性頼みの美術鑑賞になりがちな日本では、欧州などでは伝統的に美術鑑賞の教育がなされている。それは、絵画の描かれた時の時代背景はもとより作品の示す意味や、神話や聖書などのモチーフといったベースになる知識が不可欠だからである。そんな、美術を鑑賞する上での知識を難しくなく解説したのが本書。あくまで、ほんの入り口だが、記されているポイントをふまえているだけでも随分と、作品の見え方が見えるような気がするけど…。
読了日:02月29日 著者:池上 英洋
言葉力が人を動かす―結果を出すリーダーの見方・考え方・話し方言葉力が人を動かす―結果を出すリーダーの見方・考え方・話し方
コマツの会長さんが危機からいかにリストラ、そしてV字回復を成し遂げたかというケーススタディを示しつつ、その裏にあるリーダーシップについて解説するありがたい本。コンサル系の薄っぺらい言葉とは正反対の血肉化した言語の破壊力と自信には圧倒される
読了日:02月26日 著者:坂根 正弘
森 正洋の言葉。デザインの言葉。森 正洋の言葉。デザインの言葉。
g型しょうゆさしをデザインし、第1回グッドデザイン大賞に選ばれたという森氏の言葉と、その人と思想とデザインを、故人を知る人が振り返るという企画。何はもとより、装幀のG型しょうゆさしのフォルムでやられてしまったが、そこにあるデザインは時代に寄り添い、そしてシンプルであることの意味を、日本の土地に根ざして考え抜いたデザイナーの言葉は、彫刻のように研ぎすまされている。そしてデザイン同様、どれも美しくて実践的だ。
読了日:02月21日 著者:森 正洋を語り・伝える会
印象派という革命印象派という革命
日本でも人気のある印象派の歴史をフランスの古典主義の時代からひもとく。印象派の中心となったモネやルノワールはもとより、マネなどの前史部分にも作品を紹介しながらスポットライトを当てるなど、読んでいてすらすら頭に入る。より作品鑑賞が楽しくないそうな親切丁寧な本
読了日:02月19日 著者:木村 泰司
犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)
震災によって、誰が犠牲になり、その旗振り役は誰だったのか。著者は明晰な文章で対象を明らかにしていく。その構造は、日米安保の犠牲となった沖縄にも似た、一部の人への負担を任せて、任せた側は高みの見物を決め込むことに他ならない。耳の痛い言葉も多いが、それもこれまでの日本人の多くが目をつむってきた日本の社会構造そのものといえよう
読了日:02月17日 著者:高橋 哲哉
知的生活の方法 (講談社現代新書 436)知的生活の方法 (講談社現代新書 436)
渡部先生の代表作でもあり、読書の効能から始まり、京大式ノートやファイルボックスなどの整理法も紹介している。現在は、パソコンが出ているが、その本質はかわりない。情報整理術としては、これ以上の著書はないだろう
読了日:02月17日 著者:渡部 昇一
ヤナの森の生活ヤナの森の生活
森の生活といえば、ソローの名著だけど、まさにヤナもまたハワイで自給自足の生活を実践する人。本人はタオ思想からの影響が大だというけど、自然からの恵みと最小限の暮らしを過ごす人の心の平穏さを多くの写真とともに紹介している。うらやましさのあるいみ極地
読了日:02月16日 著者:ヤナ
〈民藝〉のレッスン つたなさの技法 (Next Creator Book)〈民藝〉のレッスン つたなさの技法 (Next Creator Book)
民藝というのは、一体どういう運動なのか。それを体系的に説明している本ではない。ただ、現代の日本において、行き過ぎた消費社会へのカウンターとして、民藝を見つめ直すという通底したテーマが感じられる。細かい定義を読むよりも自分の生活に置き換えてみると気づくことが多い。今の日本に欠けているものが詰まっています
読了日:02月15日 著者:
営業と経営から見た筑摩書房 (出版人に聞く 7)営業と経営から見た筑摩書房 (出版人に聞く 7)
筑摩書房がつぶれたのは、遥か昔だが良書を扱う出版社としてのイメージがどう醸成されていったのか。流通や営業、さらには出版社経営を取り巻く環境の変化など、かなり突っ込んだ内容でさながら戦後の小出版社の軌跡の趣もあり、かなり勇気づけられる内容でもありました
読了日:02月15日 著者:菊池 明郎
とは知らなんだとは知らなんだ
鹿島茂さんのエッセイとはなかなかまとまって読むことがなかったけど、海外の翻訳されていない本の知見を惜しみなく、読ませてくれる。しかし、テーマは身近。得意の性愛やフランスの生活習慣にもめくばせしつつ、昨今の日本の風俗にも関心は幅広い。まとまりのなさも魅力です
読了日:02月12日 著者:鹿島 茂
わたしの小さな古本屋〜倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間わたしの小さな古本屋〜倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間
蟲文庫という奇妙な名前の古本屋さん。業界では有名だそうで、苔観察が趣味で著書もある店主の日常とエスプリなどをエッセイ風にまとめたもの。時間が止まっている感覚とお店がシンクロするようなほっこり系の文章にどこかいやされました
読了日:02月12日 著者:田中 美穂
ユルかしこい身体になる 整体でわかる情報ストレスに負けないカラダとココロのメカニズムユルかしこい身体になる 整体でわかる情報ストレスに負けないカラダとココロのメカニズム
体の姿勢と情報の多さをとの相関関係を綴った本。施術でも胸に情報がたまり姿勢が変化している現代人の処方箋を唱える。わかったようなわからないような…
読了日:02月12日 著者:片山 洋次郎
「本屋」は死なない「本屋」は死なない
書店の減少、電子書籍の登場など、出版を取り巻く環境は激変している。そうした現状をレポートしつつ、紙の本の生きる方法を模索する。さながらミステリー小説のよう。
読了日:02月11日 著者:石橋 毅史
自分のアタマで考えよう自分のアタマで考えよう
出生率の低下や生活保護の増加など、身近なテーマを考えるすべをちきりんさんが解説。でも何よりも序章の考えることの大切さを示したことが一番のこの本のいいたいことではないか。そう思いました
読了日:02月11日 著者:ちきりん
日本人はどう住まうべきか?日本人はどう住まうべきか?
震災後の都市のデザインを考えるという深遠なテーマから、高層マンションのあり方や、ルコルビシュ批判など、とにかく怖いものなしの対談集。かくも日本は建築においてもアメリカ至上主義なのかと実感させられる。お上意識とか、縦横無尽のようでいて通底するのは、一貫した自然との共存がある「日本」本来の姿なのだと思う
読了日:02月11日 著者:養老孟司,隈研吾
「日本ダメ論」のウソ (知的発見!BOOKS)「日本ダメ論」のウソ (知的発見!BOOKS)
巷間言われている話、しかもマスメディアを通じて流布している話がいかに怪しいかを論破する本。痛快ではあるが、どこか、著者の自己満足に終始している感もあり、読後感が爽快といかないのが難点か
読了日:02月10日 著者:上念 司
日本の文脈日本の文脈
内田さんの解説するフィールドは身体論から、グローバリズムまで幅広い。その中で比較的、説明していない事項のひとつに「日本人の宗教観」「霊性」の問題がある。かつて内田さんは「日本霊性論」という本があったが、なんともこねくりまわした感じの本で、ちょっとわからずじまい。今回は宗教学者の中沢新一さんに相手に、霊性や居つき、日本辺境論のバージョンアップ版とも言える震災以降の日本論にも話が及ぶ。ちょっとオカルト視される事象を昔の物語からかぎとっていくあたりも面白い。内田さんは原稿よりも対談でその真価を発揮する人かも
読了日:02月09日 著者:内田 樹,中沢 新一
ソーシャルデザイン (アイデアインク)ソーシャルデザイン (アイデアインク)
世の中で経済的に下り坂を迎えていく中で、我々が意識すべきなのは、社会的な問題を個人の視点から解決するために動き出すことではないか。この本はそんなアイディアと勇気を与えてくれる。今を生きる人なら誰もが読んでもらいたい内容だ。
読了日:02月04日 著者:
つながらない生活 ― 「ネット世間」との距離のとり方つながらない生活 ― 「ネット世間」との距離のとり方
現代の過剰の情報と情報端末が常に自分の手元にある時代。われわれがどのように情報と接していけばいいか。そんなテーマを歴史的なアプローチで7人の賢人たちの例を挙げていく。そこで行き着くのは、情報リテラシーもあさることながら、情報と接するための自己規律だろう。そして情報とつながることを前提とした社会から、繋がらない時間を持つことで、自己の内面と向かい合う。そんな時間こそがより創造的な生活に繋がるという視点はいかにも西洋的。まさか、自己啓発と情報整理術がリンクするとはー。実にスリリングな本でありました
読了日:02月04日 著者:ウィリアム・パワーズ

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
posted by nizimasu at 10:26 | TrackBack(0) | BOOKS
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