2016年02月09日

2016年1月の読書

2016年1月の読書メーター
読んだ本の数:27冊
読んだページ数:6797ページ
ナイス数:231ナイス

デザインの手本 文字・イラスト・写真・素材・特殊加工デザインの手本 文字・イラスト・写真・素材・特殊加工感想
日本を代表する装丁デザイナーの鈴木成一さんの過去の装丁をジャンル別に紹介した本。でも以前は文字の使い方に特徴があったんだけどかなりイラストを活かした装丁が多くてちょっと同じ人とは思えない作品も多かったのが以前とは大分違うイメージ。おそらく事務所が大きくなったことで別のデザイナーのアイディアを元にプレゼンしたものも多くなっている気がします。それはそれでやはり鈴木さんの真骨頂ともいうべき白の余白や字間の微妙な空きっぷりとかは好きなんですよね。でも気づいたのは最近の装丁で作字をしているのも結構ポップで好きかも
読了日:1月25日 著者:鈴木成一
台所に敗戦はなかった: 戦前・戦後をつなぐ日本食台所に敗戦はなかった: 戦前・戦後をつなぐ日本食感想
定番料理が今のようなカタチになる前に試行錯誤があったというとどこか不可思議な気がしますが膨大な資料からレシピの謎に迫ったのが魚柄先生。すき焼きがなぜかハンバーグだったりサンドイッチの味付けが味噌だったりするのがユニーク。たびたび指摘しているんだけどこの何でも和食化しようとする当時の料理研究家さんの悪戦苦闘ぶりというのが日本の家庭料理を築いていったような気がしてなりません。後半にワインやカルピスまで作り方が出ていてこれがまたアイディア満載で実に豊かな日本の食のイマジネーションがとっても素敵に思えましたね
読了日:1月25日 著者:魚柄仁之助
デザインについて:バウハウスから生まれたものづくりデザインについて:バウハウスから生まれたものづくり感想
圧倒的な装丁の美しいテキスタイルに目を奪われてしまう。バウハウスでパルクレーに師事しながら戦争でアメリカに渡ったテキスタイルデザイナーの随筆を集めた作品。工芸デザイナーというワードが頻繁に出てきていてアメリカの大量生産が本格化している中での工芸のありようだけでなくアートとは何か。工業デザイナーとの違いなんかについても自説を挙げているが目立つことを嫌う「民藝」や最近の深澤直人さんなんかの議論にも似ていてとても興味深い。この凛とした文章は読んでるとルーシーリーとかにも繋がると思ったりスゴく勇気の出る文章でした
読了日:1月24日 著者:アニ・アルバース
ソクラテス われらが時代の人ソクラテス われらが時代の人感想
ギリシャ哲学なんて正直自分の生活に入り込む余地がないほどの距離感を感じていたんだけどこの前、アリストテレスの本を読んだらついソクラテスにも興味がわく。内容自体は評伝形式でソクラテスのみならずその当時のアテナイの社会や人となりにもスポットを浴びていて堅苦しさは皆無。しかもソクラテス自身は本を書いていないことから弟子のプラトンの対話編なんかも「どこまでがソクラテスの主張でどこまでかプラトンの持論なのか」ということも懐疑的に書いていてかなり親切な内容でした。表紙の装丁もかなりソクラテスの実際の顔に忠実ですw
読了日:1月23日 著者:ポール・ジョンソン
この野菜にこの料理: 大好きな素材を3倍おいしく (単行本)この野菜にこの料理: 大好きな素材を3倍おいしく (単行本)感想
今年は暖冬の影響で野菜が安く手に入るようになりました。よくよく考えれば野菜はカロリーが少ないのでもりもり食べるには有元さんのレシピってやっぱりよい。野菜を蒸してオリーブオイルをかけるだけで十分においしくなるようなレシピが多いのがうれしい限り。今回も野菜別なんだけど作り込まない感じで春から冬の野菜のレシピ満載。キャベツとか白菜の消費に重宝しそうです
読了日:1月23日 著者:有元葉子
韓流スターと兵役 あの人は軍隊でどう生きるのか (光文社新書)韓流スターと兵役 あの人は軍隊でどう生きるのか (光文社新書)感想
男性韓国スターの動向をウオッチしていくとどうしても避けられないのが徴兵の問題。しかし派手派手しいお見送りの場面とか見ているとちょっと違和感を感じるのは日本に徴兵がないからだろう。この本はそんな韓国の徴兵制度について細かく紹介している。当然、東方神起やJYJのメンバーなんかを挙げながら韓流ファン向けにゆるく解説するのかなと思いきや後半になるとピとキムテヒの密会騒動の話やイビョンヒョンがなぜ兵役に入らなかった事情も含め芸能界の差別的な社会での位置づけなどさりげなく突っ込み満載なのがかなり役に立ったかもしれない
読了日:1月23日 著者:康熙奉
物欲なき世界物欲なき世界感想
いわゆるスローライフやダウンサイジングが最近のキーワードになっている世の中の潮流みたいなものをアメリカのポートランドや中国のロハスマガジンなどを紹介しつつ日本の「下り坂社会」の現状まで著者の取材を元にその最前線をレポートしている。以前に読んだ「ヒップな生活革命」と前半の内容はさほど変わらないんだけど貨幣の電子化とか3Dプリンターの動向とかもなかなか興味深かったが最後の資本主義そのものが行き詰まっているという指摘も説得力があった。物欲なき後はより個人のパーソナリティが信頼に置き換えられ価値を持つということか
読了日:1月18日 著者:菅付雅信
風姿花伝 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ)風姿花伝 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ)感想
世阿弥って足利義満のお稚児さんだったりその後の不遇の時代もあったりしながらこんな能についての年齢ごとだったり役ごとについてのアドバイスがあったり今で言うとハゥトゥー本のような感じで正直面食らってしまった。それに加え日本の猿楽の歴史についても神事と仏教側の両面が何事もなく調和した形で成立していたのも驚き。聖徳太子が秦河勝に命じたエピソードなども端的に言えば秘伝書でありながら能の権威をきちんと演出した本であったことなどこちらの想像していた内容とまったく違っていたので決して長い本ではないがそれにしても面白すぎた
読了日:1月18日 著者:世阿弥・著夏川賀央・現代語訳
南洋と私南洋と私感想
リゾート地にまったく関心の湧かない自分のような人間には南方のマーシャル諸島がかつてドイツから譲渡されて日本領だったというのは本当に記憶の片隅にもなかった。ただこの著者は文字通り「私」というフィルターを通して南方の日本統治下の歴史を丹念に掘り起こす。オーラルヒストリーとなると戦後70年だけに往時を知る人はかなりのご高齢。日本人はいい人だっただけの表面的な感想にならないのもいい。中でもサイパンで活躍した日本人僧侶青柳貫孝のエピソードは感動的。ナンパされて南十字星を教えてもらおうとする話もオチを含めぐっときた
読了日:1月17日 著者:寺尾紗穂
心は少年、体は老人。心は少年、体は老人。感想
池田先生は養老孟司さんと仲がいいからちょっとニヒリスティックなモノの見方とかが個人的には好み。ここまでおおっぴら近藤誠先生の擁護をしていたかと思えば東京オリンピックをこき下ろしたりととにかく自由に発言されているのは年をとったからこそだとご本人も開き直っていたりするところも好きだったりします。結構論旨に一貫性がある分、あんまり色んな著書を読むと話題が重複しがちですがこの本は雑誌の連載をまとめたものなのでそんな感じもなく楽しめましたとさ
読了日:1月17日 著者:池田清彦
野菜女子のレシピ帳野菜女子のレシピ帳感想
最近のテーマはいかに野菜をきれいに使い切るかにある。つまりキャベツなど大きな野菜の場合は1つの素材で何品もの献立を考えないと行けない訳でしてその点で各種の野菜を4品ぐらいずつ献立を紹介しているこの本はコンパクトながら実践度がかなり高いです。中でも前半に枝元なほみさんが出てくるのですがさすがにレシピはシンプルで普段の献立にも応用できそうなものばかり。ポタジェの柿沢さんは手が込んでいていてメインでも頂けそうな一品が多いしYOMEさんはマクロビ的な素材の質感を生かしていて好みに応じて三者三様のメニューが作れます
読了日:1月16日 著者:枝元なほみ,柿沢安耶,YOME
トヨタの段取りトヨタの段取り感想
OJTソリューションズの本は要は基本の徹底、つまりトヨタ式にあると思うのですがこの中に「究極的には自分の仕事をなくす」ことを目的にするというのは忙しいビジネスパーソンについてすごく心に響く言葉ではないか。コンピューターがもたらした業務の細分化と24時間化をどう乗り切るのか。社会人でも中間管理職以上にはより身につまされることが多い。具体例も豊富で読んでいて大変参考になったのはいうまでもない
読了日:1月16日 著者:(株)OJTソリューションズ
井田真木子と女子プロレスの時代井田真木子と女子プロレスの時代感想
ものすごくマニアックな本。クラッシュに関してはここ数年では柳沢健さんの本があったけどクラッシュブームの最中に月刊のデラプロ誌上で展開されていた長与のインタビュー連載やジャパン女子でジャッキー佐藤との確執の末にフリーになった神取の動向に迫っていた記録集としても価値が高い。ましてや執筆していたのが後の大宅賞作家の井田氏なのだから面白くない訳がない。当時の編集長が次長と呼ばれた宍倉さんだけにターザン山本系の活字プロレスの様相もありつつ長与がインタビューを受けるたびに活字でプロレスラーを自問していく展開は懐かしい
読了日:1月16日 著者:井田真木子
「忙しい」を捨てる 時間にとらわれない生き方 (角川新書)「忙しい」を捨てる 時間にとらわれない生き方 (角川新書)感想
しばらく大乗の本ばかり読んでいたのでバランスをとるべく上座の長老の本を読みます。著書も多いので重複はやむを得ませんがここでも無常の概念から時間を読み解くという内容から死の問題、寿命について語ります。このあたりはまさに仏教特有の考え方でなかなか人間の生理的には受け入れにくいが仏教では体系だっているのですっと中身がわかります。後半では無常の中では保守主義が怠惰に繋がるとして現代の日本社会がこのまま退化して滅びるのではないかと指摘する。知の劣化も嘆いていてある種のアニマルスピリッツの勧めのようで感動的ラストです
読了日:1月16日 著者:アルボムッレ・スマナサーラ
信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実感想
久々に行動科学の本を読みましたがなかなか網羅的で興味深かった本。信頼というより意思決定する際に何を基準にするのかという人間の心理的な仕組みを解明しようという内容で有名な囚人のジレンマも最初に追いやられるほど日進月歩な分野なのでしょう。信頼はどこから生まれるのかという点では誠実さがこれまで喧伝されていたがさらには能力の問題も再三指摘する。また意思決定の際の立脚点は長期利益にあるのか短期利益にあるのかという点を計算しているというのも面白い。これが人間やネットでの取引などそれぞれに解読していて散漫だが充実の内容
読了日:1月16日 著者:デイヴィッド・デステノ
完本 市川崑の映画たち完本 市川崑の映画たち感想
どういうわけか春日太一さんの本も含め生誕100周年で市川崑監督がクローズアップされているよう。この本も92年の旧版に加えて亡くなるまでのインタビューや晩年の作品までも触れられていてまさに「完本」といえる内容と言っていい。個人的には圧倒的に金田一耕助シリーズのイメージだけど過去の作品とか見ていると日活とか大映時代の作品が結構気になるかもしれない。多作な監督だけに作品に対する思い入れとかについてはさらっと語っていて実に職人っぽい部分も感じられてちょっと作品を鑑賞したくなる。巻末の資料集も充実している。
読了日:1月14日 著者:市川崑,森遊机
戦略がすべて (新潮新書)戦略がすべて (新潮新書)感想
著者は若者をアジテートする文章を書かせたら天下一品かもしれない。前著もそうだがこの本でもプラットフォーム戦略だったりセルフブランディングなんかも著者の手にかかればあたかも未来のビジネスの道しるべになるのが面白い。どうしてもある程度の年齢にさしかかった私のような立場からするとちょっと大げさなようにも思えるけどホリエモンのようなニヒリスティックな視点よりも好感を覚えるから不思議。それにある種の熱血漢というのはいささかアナクロに扱われがちだがそこに再びスポットライトをあてているのも世代的には好感が持てる内容
読了日:1月14日 著者:瀧本哲史
酒肴日和: 「そうざい」エッセイ選集 (徳間文庫カレッジ)酒肴日和: 「そうざい」エッセイ選集 (徳間文庫カレッジ)感想
池波正太郎の本ってグルメエッセイも含めて敷居が高そうな先入観がありましたがそんなことはありませんでした。しかも掲載されているエッセイや対談が晩年のものも多く洋食やうなぎなども普通に出てきて意外と普通だと思ったり…。ただその大食漢ぶりと言いましょうか自宅での食生活も書いているんだけど深夜にまたご飯とか食べたりしてこれはなかなか年齢を考えるとかなりの量で驚かされます。その分、昼間がおそばだったりそういう食生活を知ると食通の池波正太郎の食い道楽の実態が垣間見えて楽しく読めました
読了日:1月13日 著者:池波正太郎
本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人感想
前作も面白かった著者の古典探訪の旅はいよいよ日本のエロスに迫った。しかも源氏物語をはじめとする文学や史料を駆使して往時の日本人のおおらかな性に迫るというスタイルはこの本でも遺憾なく発揮されている。著者の大塚さんは江戸時代以降の男性社会化された日本の文学よりもおおらかで女性社会だった平安に想いを馳せる。そこには不倫は当たり前。誰の子かわからなくても余裕があれば育てる文化の醸成などにも言及している。また性と笑いの問題も論じていて女性器を見せて笑わせる古事記や新年の笑い初めの話などもきちんと論じていてまた堪能
読了日:1月13日 著者:大塚ひかり
ガバちゃんの対談集 その道の達人と、人生をめぐる話。ガバちゃんの対談集 その道の達人と、人生をめぐる話。感想
懸賞の達人で有名なガバちゃんこと長場典子さんの対談集。桐谷さんの対談がやっぱり至極ですがガバちゃんのバックグラウンドにある普通のOLがいかに自立していくかというようなテーマが感じられて個人的にはすごく共感する内容。森永卓朗氏にしてもいかに好きなことをする為に汗水流して働いているのかという話もありつつ株をやっているガバちゃんはいかに経済的に自立するのかを自分の中で考えつつ提示していく。その一つの到達点が懸賞達人という道なのだけれど何とも言えず読後感がよかった。持たざるものがいかに楽しむかという具体例が満載だ
読了日:1月13日 著者:長場典子
走れ! マンガ家ひぃこらサブスリー  運動オンチで85kg 52歳フルマラソン挑戦記!走れ! マンガ家ひぃこらサブスリー 運動オンチで85kg 52歳フルマラソン挑戦記!感想
著者のみやすのんきの名前を目にしたとき「懐かしい」とうなってしまった。かつて「やるっきゃ騎士」というマンガの作者が一念発起してサブスリーのランナーになるというまさかの展開に驚く。しかもその本気っぷりが伝わるのが序盤のマラソンの理論編の部分。これまでのマラソンの常識を覆すようなフォームなんかを自己流に解説しているからかなりの本格的な内容だ。そこから目もくらむような努力のエピソードの数々と村上春樹のマラソンの本を読んだことのモチベーションのギャップにも驚かされるばかり。太っている人間は自分に甘いは耳が痛い言葉
読了日:1月13日 著者:みやすのんき
日本人の心日本人の心感想
河合先生が解説する日本人論や宗教論は心理学という別の視点から眺めているだけに意外にも納得できるような説明が多い。実は幸福論もしかりで氏の問題やよるべきものがあるかどうかというのが幸福論の要諦であるというのも納得だし、日本人の宗教観の根本としてもったいないがありそれが失われたことで新たな宗教観の醸成が必要というのも深い見識を感じます。本では渋谷陽一のインタビューに始まり対談が中心なので難しい話もかわりやすくなっているのがみそかな。顕在的なものを合理主義として見えないものを神秘主義として対比させるのもユニーク
読了日:1月10日 著者:河合隼雄
絵を描いて生きていく方法?絵を描いて生きていく方法?感想
SFが好きな人なら一度は目にしているはずの寺田克也さんのインタビュー連載をまとめたもの。そこには職業としてイラストレーターをしていた矜持みたいなものがほとばしっていてこれは日本版の「アートスピリット」だとちょっと大げさだが思った次第。日本においてはキャラクターが幅を利かせるマンガの世界が主流な訳でそこに余白や想像の余地のある小説の挿絵やイラストというのはキャラとは違う世界観の落とし込みみたいな作業があると思う。しかもその超絶的なテクはメビウスに影響を受けているけどもはやワンアンドオンリーでそこもまたスゴい
読了日:1月10日 著者:寺田克也
小泉今日子書評集小泉今日子書評集感想
小泉さんがまさか読売新聞で10年間も書評をしているとは知りませんでした。その扱っている範囲も短編を中心とした女流作家が中心。正直、まったく読んでいないジャンルなのだけれど特に初期の紹介した作品は軒並み映画やテレビの原作になっていたりと映像の作り手としての視線があったのかもしれない。とりわけ甘糟幸子の白骨花図鑑はまるで亡くなってから土に帰るまでの九相図のような耽美な美しさが文章から漂っていてとても抑制的で素晴らしい。あと久世光彦さんや岸田今日子さんとの交流がさりげなく出てきて大人に憧れる彼女の気持ちが伝わる
読了日:1月10日 著者:小泉今日子
超・反知性主義入門超・反知性主義入門感想
もともとは日経のサイトの連載をまとめたもの。そういう意味では反知性主義について明確に語ったものではないです。しかし、ネットにはびこるような言論やマスコミの論調についていつものようにちょっと斜めにみつつ論評する文体は健在。真骨頂はネットやツイッターの書き込むある種の露悪的で批判する人たちの心のひだを読むというか心理を分析する面でご本人もAKBについて言及して炎上した経験から実にクールに書いているのが印象的。アメリカ発の反知性主義は最後の森本あんりさんとの対談がほとんど。ちょっと意味を曲解していたのに気づいた
読了日:1月10日 著者:小田嶋隆
インド哲学史インド哲学史感想
著者の宇井先生は中村元先生の師匠筋にあたる方のようでちょっと文章が堅苦しくもあるがかえって論旨が明快でわかりやすい。これが第二次大戦前に書かれていたとは驚き。内容は後半に仏教の特異性をあげつつ説明しているが前段のヴェーダの思想ともいうべき転変説と積聚説(シュウジュ)を掘り下げていくアプローチに目がウロコ。転変説は一般的に理解しやすいが積聚についての考え方はもともと多数のものが存在し世界を構築するという神話の解釈からスタートしていてむしろ中国の気なんかとも通底するものがあるなあと思ったり。頭が整理されたかも
読了日:1月6日 著者:宇井伯寿
人間らしさ  文明、宗教、科学から考える (角川新書)人間らしさ 文明、宗教、科学から考える (角川新書)感想
タイトルは堅苦しいけど帯にチャップリンのモダンタイムスの写真が出ていてピント来たので読んでみた。チャップリンが時計の歯車になる描写から冒頭著者が教鞭をとる東工大の生徒が女生徒から「人間味がない」と指摘されるエピソードから始まる。その理由を「人間がロボットであっても言い方が変わらないような人たち」といわれたことが本のアイディアにある。この人間味を感じないというのは何か。そこに人間のかけがえなさや本質論と構築論などの議論もイチイチ面白。中でも妻が女子アナだという著者の一期一会の出会いこそ人間らしさ。珠玉の言葉
読了日:1月6日 著者:上田紀行

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posted by nizimasu at 09:36 | TrackBack(0) | BOOKS
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