2015年09月07日

2015年8月の読書

2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:30冊
読んだページ数:8170ページ
ナイス数:185ナイス

ヨーガ行者の王 成瀬雅春対談集 “限界を超える”ために訊く10人の言葉ヨーガ行者の王 成瀬雅春対談集 “限界を超える”ために訊く10人の言葉感想
とある場所で成瀬先生にお会いしたのがきっかけで手に取ってみるがなるほど、この方から感じる弛緩したようなそしてぴりっとした威厳を感じるものは対談している人皆さんが感じていたようで中々面白い。いきなり昨今不食で話題になった榎木孝明さんが出てくるのだがこれがまたかなりの武道や身体技法に通じた人で普段のもの静かな佇まいと違ってことの他印象に残る。まるで水の流れのような成瀬先生のお話もこれまた面白い。いわゆるスピリチュアルとは違う感じの体を伸ばすという人間の原点に立ち返りつつそれがサーマナになっていたというのは驚き
読了日:8月30日 著者:成瀬雅春
シェフを「つづける」ということシェフを「つづける」ということ感想
長年グルメ雑誌などで取材を続けるライターさんだからこそ、書けた内容。世界的なイタリアンやスペイン料理のブームがあったあとに、それぞれのシェフがどのように過ごしてきたのかという15人のインタビュー集。あまりにも劇的なのが、病気で車いす生活をしているシェフのはなしであったりするが、介護や本社の事情など、10年あまりのスパンで取材しているだけにそれぞれの生き様が心に残る。中でも目黒のラルーナロッサのシェフだった人が突然シンガポールに勤務しながら悪戦苦闘する様子は何とも心に残る。あえて北京という土地を選ぶ人然りだ
読了日:8月30日 著者:井川直子
伊勢神宮とは何か 日本の神は海からやってきた (集英社新書ヴィジュアル版)伊勢神宮とは何か 日本の神は海からやってきた (集英社新書ヴィジュアル版)感想
植島啓司さんの本は人生訓的なエッセイしか読んでいないという不届きものであるが、このフィールドワークで伊勢神宮の本性を解き明かしていこうという試みは面白い。確かに伊勢神宮に行くといろいろなお社があることに気づいていたんだけど、内宮や外宮から離れた場所にもあったり伊勢神宮に尼テラスを連れて行った倭姫命なんかの足跡を巡ったりして、個人的には稲作の神としての感覚よりもむしろ志摩の海の神様たちを取りまとめていった為政者たちの足跡みたいなものも感じられる。しかも写真がとてもきれいで日本の風景の凛とした静寂が感じられる
読了日:8月30日 著者:植島啓司
なぜデータ主義は失敗するのか?:人文科学的思考のすすめ (ハヤカワ・ノンフィクション)なぜデータ主義は失敗するのか?:人文科学的思考のすすめ (ハヤカワ・ノンフィクション)感想
商品開発からマーケティングに至るまで、データ主義というのは確かに高まっているんだけれど、そこからは従来の発想以上のものや潜在的なニーズにまではどこまでも応えられないというのがまずベースにある。そこからデータをにらみつつの人間の創造性や発想法の話になっていく。読み進めていくうちにどこか既視感のある議論だったのが楠木健さんの「経営とセンス」の話だということに気づく。結局、担当者のあっと驚く気づきや発想とうのはその人のセンスそのものであるという部分に行き着いて膝を叩いた次第。最終的にはリーダー論になるのも同様か
読了日:8月30日 著者:クリスチャン・マスビェア,ミゲル・B・ラスムセン
日本建築思想史 (atプラス叢書10)日本建築思想史 (atプラス叢書10)感想
磯崎新さんといえば、建築家としての側面もさることながら、その博覧強記ともいえる建築に関する知識量というのは半端ではない。そんな氏の1920年から現在までの日本の建築の流れをインタビュー形式でまとめたのがこちら。20年までの近代建築の成立における堀口捨己から師である丹下謙三にご本人、そして現在を象徴する妹島和世までの概説はかなりの建築の知識がないと厳しいが、それでも日本的なものと西洋建築の克服の時代からよりエスニックな日本の建築の発見というプロセスは同時代の建築家の奮闘ぶりからも窺える。日本論としても秀逸だ
読了日:8月27日 著者:磯崎新
「あっ、欲しい!」のつくり方 ―1%に売れば99%儲かる「あっ、欲しい!」のつくり方 ―1%に売れば99%儲かる感想
マーケティングの本であるけど、具体的な研修になぞられてストーリーガス済んでいくのがわかりやすい。読んでみるといわゆるマーケティングの初心者向けの入門書の趣でもある。ただそれをコンビニという身近な設定に置き換えてスタディケースを設けて考えさせるようにしているのが面白い。ただ一般的なビジネスに活用するにはまだまだハードルは高いかな
読了日:8月26日 著者:幸本陽平
ほどのよい快適生活術---食べる、着る、住むほどのよい快適生活術---食べる、着る、住む感想
岸本葉子さんをまとめ読みしていますがこれはかなりの長編(といったもエッセイなので短いが)書いてあったり個人的にはかなりツボ。最初の方に出てくるフードプロセッサーとミキサーの購入までの紆余曲折はなんともいえない機械音痴ぶりに読者もつい共感を覚えてしまうはず。しかも両者の違いをさりげなくわかりやすく説明までしてくれているので、読んでいるうちについつい買いたくなってしまった。ここでの文章は幾分全体的に説明調でちょっとかしこまった雰囲気。装丁にもそんな几帳面な部分が反映されていて読後感も心地よかったかも
読了日:8月26日 著者:岸本葉子
40代からはつらつと生きるために40代からはつらつと生きるために感想
岸本さんの本を連続して読んでいると堂々巡りをしているような気分になる。しかし、年齢を重ねているが故にその病気についての感慨から死についても変わってくる。これは40歳頃に書いているからむしろその悩みや堂々巡りもどこか軽さがあるし、病気のことはリアルで生々しく描いている。でも死や闘病というのを乗り越えてはいないけど、前向きに描こうとしているのがヒシヒシと伝わってくる。このとりとめもない感じが著者の魅力なのだろうか?
読了日:8月26日 著者:岸本葉子
「そこそこ」でいきましょう「そこそこ」でいきましょう感想
震災を前後したエピソードが中心。どうも岸本さんのぼくとつとした淡々とした文章もここでは影を潜め、親の介護や、自身の老いといったテーマもとりあげる。断捨離の話もあるし、俳句への興味もますます高まっているようだ。そこで窺えるのは、以前のような孤高で人ともつるまないような文章からどこか人と寄り添いたいとか息吹を感じていたいという人恋しさみたいなものを感じてしまった。多分、震災という大きなことと自身の境遇が重なった時期なのかもしれない。それにしても出典元にある「原子力文化」なる本は何なのだろうか?
読了日:8月26日 著者:岸本葉子
できれば機嫌よく生きたいできれば機嫌よく生きたい感想
岸本葉子さんのエッセイのよさは身辺雑記に尽きるがここまでどうでもいい日常や心象風景を文章にしてしまうのかと驚くことがある。体重が減ったというだけのエッセイもあれば、腸閉塞に何度もなって…というエピソードを繰り返して読んでいくと岸本さんはガンになったしお腹のエピソードが出ると腸閉塞になっての話が連想されていく。最近のブームの俳句かなとか不思議な著者さんだ。群ようこさんの小説に触れた部分では、そこから森茉莉さんの話になっていって女性のおひとりさまのありようをかいま見た気がした。あと酒井順子さんなんかもそうかな
読了日:8月26日 著者:岸本葉子
アリストテレスの人生相談アリストテレスの人生相談感想
偉大な哲学者であるアリストテレスの思想を研究の第一人者である大学教授が解説した本。ところどころに現在の人生相談に置き換えた場合、どのように答えるのかというユニークなページもありつつ、初心者にもわかりやすいようにアリストテレスの時代のギリシャについても言及しています。個人的に印象に残ったのは美徳という価値観に加え、元祖でもある中庸という思想。これはむしろ儒教や仏教よりもより広汎な意味合いを持っているし、美徳に基づいた生活こそ幸福であるというテーゼも富や神なども包括した体系に感じられその大きな枠組みに感服した
読了日:8月25日 著者:小林正弥
新版 人生を変える80対20の法則新版 人生を変える80対20の法則感想
これって特段根拠があるように見えつつ特にはない。統計の分布でいえば、偏りがあるのは当然だし、それを80対20というシンプルなフレーズで考えれば、思考の整理に役立つというのが面白い。結局、期待に対する結果というのは必ずしもこちらの思う通りには行かない訳でその際に、自分たちを納得させる共通のツールとして用いればいいのではないか。物事は思った通りにはならないよというものすごくペシメティックな気分になるけど、ネットを使っているとユーザーが陥りがちになる万能感をクールダウンさせるのはいいかなと思ったりして…
読了日:8月24日 著者:リチャード・コッチ
不器用なカレー食堂不器用なカレー食堂感想
インド好きが高じてインド料理店を開店するというのはよくあるといえばあるんだけれどこのお店はスパイスなんかのこだわりが半端でない。それだけにお店の休日を増やしてでも仕込みに時間をかけ誠実にカレーを作っていく。世田谷にある「砂の岬」というお店だ。そして年に2回は夫婦でインドに出かけて買い出しもする。そして体と心にたまった澱を解き放つ。インドのある種のリセット感はすごくわかるので、ああ〜とため息をつきながら読んでしまった。バックパッカー時代の著者が体の本能がむき出しになっていく感覚とかすごくわかる。たまらん読書
読了日:8月24日 著者:鈴木克明,鈴木有紀
財布のつぶやき財布のつぶやき感想
すっかり群さんの脱力系の文章にやられてしまっている。今回のテーマはお金とグルメのお話。といってもこのちまちまとした日々の愚痴といいましょうか、ため息とも独り言ともとれないような声高でない文章がとてもチャーミング。群さんの読者ってどこか、自分の気分や好みが重なる部分があるんじゃないかなあと思うんです。だから毎回ながらスゴく共感するしつい、ムフフとほくそ笑んでしまう。この浪費家でもないのに財布にお金がない感覚の執拗なかつ不可解な描写とかって本当に我がことのように実感できるものばかりでますますハマってしまいそう
読了日:8月23日 著者:群ようこ
画家と戦争: 日本美術史の中の空白 (別冊太陽 日本のこころ 220)画家と戦争: 日本美術史の中の空白 (別冊太陽 日本のこころ 220)感想
戦争画への興味はここにきてあがっている。椹木野衣さんの本もあるけど横浜美術館でやっている戦争と美術展の影響も大きい。画家と戦争は戦争そのものもさることながら戦闘場面だけでない戦時中の絵画を網羅的に紹介していてこの著者の誠実な研究ぶりに感謝の他ない。もちろん中心は藤田や宮本三郎といった従軍画家の作品だけれど個人的に「銃後」とされた戦争とは違う日常の場面。さらには小早川秋聲の「国の盾」という作品で軍服を着た男性が仰向けに寝ている顔の部分に檄文が書かれた日本国旗がかけられているというナショナリズムな作品だった
読了日:8月23日 著者:
「あまのじゃく」に考える: 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず (単行本)「あまのじゃく」に考える: 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず (単行本)感想
平川さんの著者にあるのは一貫して世の中がいつもいい方に進むとは限らないということ。しかも自分の思ったままに世の中が動いたため至難家内というのはかつて経営者として得た知見なのだろう。タイトルにある「あまのじゃく」とは世間でいわれている正論や常識みたいなものとは違う高さ「鳥の目線」だったり「虫の目線」だったり視線を変えてみる。そこに自己としての軸というものが醸成されるということのようだ。平川さんの経済的な視点では、経済は成長すればいいのか。富は増えればいいのか。そうした哲学もある。そして生活もある。そこがいい
読了日:8月23日 著者:平川克美
旅の流儀 (中公新書)旅の流儀 (中公新書)感想
いきなり「パンクツ」(パンツと靴下)のエピソードから始まってしまったので笑ってしまった。でも旅なれた人であればあるほど、このパンクツとお金とパスポートさえあれば何とかなってしまうのが旅というもの。老境に入ってしかもレストランも経営している玉村さんだから以前のようなパリのエスプリ云々は過去の話になりつつあるが、その日常から感じられるちょっとした景色の違いなんかを丹念に書いていて実はこうしたさりげないエッセイを読むとつい旅に出たくなる。それが旅のエッセイの醍醐味でもある。忙しいから現実は難しいので現実逃避か
読了日:8月23日 著者:玉村豊男
戦争画とニッポン戦争画とニッポン感想
戦争画への興味は最後の浮世絵師だった小林清親の作品がきっかけ。当時は日清日露戦争だったけど風刺画として清親が書いていたのが戦争画ともいえるモチーフだった。そして今回会田誠さんと椹木氏が論じているのは従軍して戦争を描いた作品。それは主に陸軍がパトロンとなった時代の画家のふるまいでもある。ここでも椹木さんは西洋絵画の中心は戦争画にあるというのも納得だが、会田氏によればその戦争画というモチーフは「草食系」の日本人には不向きであったと論じる。その直感的ながらも示唆に富む対談はベルナール藤田の戦争画にも通じる。深い
読了日:8月17日 著者:会田誠,椹木野衣
「疲れない身体」をつくる本「疲れない身体」をつくる本感想
齋藤先生の本は最近、ちょっと粗製濫造なきらいがあって敬遠していたのだが、この本はやはり身体論から出発している先生だけあって大いに参考になった。呼吸法から始まり肩甲骨などのゆるめに野口体操、個人的に興味のあった渋滞学からの知見なんかも織り込まれていてよい。さらに一日の中に疲れを精算するポイントを作るというのはなかなか思いつかないことで一日の中で疲れ自体を精算(清算)してしまうという発想はアウトプットの多い先生ならではだろう。あと人間関係やネットの功罪に、読書の効用もなるほどと膝と打つばかり。かなりの良書
読了日:8月17日 著者:齋藤孝
近くて遠いこの身体近くて遠いこの身体感想
元々ラグビー選手だった著者がいかにゾーンや無心の境地に入ることで身体論に目覚めるまでの変遷を描いているんだけれどその理論の部分は、版元のミシマ社の寄稿者である内田樹さんや安田登さんに平野甲賀先生なんかと通じるものがあるようだがそこまでには及んでいない。むしろ気づきのプロセスみたいなものを書いているので自己啓発の本に近いかもしれない。ただユニークなのは集団のスポーツである場合に「個」と「集団」の力の発揮の仕方をどうとらえるかという点について先の日本の個から発生した力の発揮の仕方に組織の視点を加えている点かな
読了日:8月17日 著者:平尾剛
投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について投資と金融にまつわる12の致命的な誤解について感想
至極真っ当な投資と金融の本である。ゆえにこれといった投資の必勝法などもでてこない。むしろ、チャートやファンダメンタルも過去の事象でありランダムウォークには参考にならないとの主張はもっとも。むしろ、投資における規律をいかに守るかということにつきるのだろう。投資の手法を相場によって変えてしまうのではなくより精度を上げていくことが肝心と説く。そして金融においては「期待」と「信用」というキーワードでこの世界を説いていく料理人としての手腕は見事。この期待と信用を計数化に落とし込めないことこそ、金融の難しさなのだろう
読了日:8月17日 著者:田渕直也
ゆるい生活ゆるい生活感想
よくよく考えたら群さんもすでに50代半ば。そんな彼女が体調の不調から漢方の先生に訪れて体が改善するという中で、自分の思考や肉体の変化をどこかユーモラスに描いていく。群さんの場合は体調の不調が目の充血(しかもハンパない)状態で出るらしくその説明の描写にぎょぎょっとなるのだけれど徐々に回復してい様子の合間に出てくるリンパマッサージの様子はイタそうだが気持ちよさそう。体の中にある水を出していく漢方の数々に納得しつつ体の反応が徐々に過大になっていく様子に驚きつつも受け止めていく様子すら楽しい。群さんの老境も楽しみ
読了日:8月17日 著者:群ようこ
日本売春史―遊行女婦からソープランドまで (新潮選書)日本売春史―遊行女婦からソープランドまで (新潮選書)感想
タイトルはなかなかおどろおどろしいんだけれど実際の売春の歴史というよりも日本において売春はどう論じられてきたのかというのが主題のよう。つまり売春は巫女に起源があるというような論や聖なる存在であるというような美化した論調にも与しない著者の主張が垣間見える。どこまでいっても売春は世界的に広汎にみられるものだという至極全うな主張がある。日本の歴史の見方は何処までも特殊性に着目するキライが多いが骨日本人にしても売春史にしてもその結論は至極ドラマティックでない所に落ち着くのが本来。日本人は過去を美化しすぎるのか
読了日:8月17日 著者:小谷野敦
きょうかたる きのうのこときょうかたる きのうのこと感想
平野甲賀さんの身辺雑記や過去の装丁を巡るエピソードなんかもまとめたエッセイ集。その時々に出てくる平野さんの書き文字の美しいことよ。とても見ていて癒されてしまう。しかし3.11を挟んで小豆島に移住した話や盟友の斉藤晴彦さんの追悼文には何ともいえない行間からにじみ出るような寂寥感すら感じてしまう。ただ博識な平野さんだけあってこの本でも武井武雄さんという挿絵画家さんの作品に出会う。何ともほっこりする懐かしい挿絵。それを調べたりする愉楽。やっぱり平野さんの本好きのエッセンスが垣間見えてまたもやほくそ笑んでしまった
読了日:8月9日 著者:平野甲賀
ストレスの9割はストレッチで消せる (マイナビ新書)ストレスの9割はストレッチで消せる (マイナビ新書)感想
通勤や職場でできる「ながらストレッチ」に多くの誌面を割いている。やっぱり体をほぐさないとという自己啓発的に読めたかもしれない
読了日:8月9日 著者:山内英嗣
大林宣彦の体験的仕事論 (PHP新書)大林宣彦の体験的仕事論 (PHP新書)感想
元々は、大林監督と井口昇監督に、編著者である評論家の中川さんとの鼎談の中から生まれた企画。喜寿を迎えた大林監督の仕事術をもはや何の怖いものなしの大林監督が語る訳だから面白くない訳がない。実際に仕事術の話もしているし何よりもここ15年ぐらい商業映画界での存在感が薄れたことを自覚しつつ町おこしの映画である「古里映画」の製作に邁進していくという時代性の視点というのも面白い。実は個人的に大林監督の作品を見ていたのは、圧倒的に角川映画とその後ぐらいなもので実は多くの時間をそうした地域に根ざした活動をしていたとは驚き
読了日:8月9日 著者:
ワイルド・サイドの歩き方 ルー・リード伝 (SPACE SHOWER BOOks)ワイルド・サイドの歩き方 ルー・リード伝 (SPACE SHOWER BOOks)感想
映画「バックコーラスの歌姫たち」の冒頭にも「ワイルドサイドを歩け」が聞こえてくる。ルーリードの曲は都市生活者のBGMでもある。言葉もよくわからないのだけれど、その曲の持つメランコリックな雰囲気がとても好きだ。そのルーリードの人生におけるイライラは子供時代の電気ショックにさかのぼる。同性愛の嗜好を両親に知られ病院に通う日々。その時にきっと声がしたのだろう。そんな詩人を取り巻く時代背景はウォホールだったりデビッドボウイだったり…何とも世界の広がりを感じる。どこか寂しくてどこか不機嫌。そんな人生が読み取れる一冊
読了日:8月7日 著者:ジェレミー・リード
日本仏像史講義 (平凡社新書)日本仏像史講義 (平凡社新書)感想
別冊太陽で出ていた同じタイトルの本がある。それとは似て非なる本だ。解説でも著者の山本先生が書いているが、やはり写真中心の本でテキストに夜解説には制限がある。そこでこの本。しかも執筆時期が前後していることもあって最新の研究成果も網羅されているというからうれしい限り。ただ個人的には時系列で奈良や京都で隆盛を誇る寺院の作品についてかなり噛み砕いて解説しているのがうれしい。その時代背景や仏像の制作方法なども細かく論じているので、写真が少ないので別冊太陽とあわせて読みたい本だろう。ハードルは高いが何度も読みたい
読了日:8月2日 著者:山本勉
我が逃走我が逃走感想
以前に社長失格という本があったけど、まさにアップデートされたIT社長の成金成れの果てというような自虐本ですが、転んでもただでは起きないのが、都知事選にも出馬した家入さんの真骨頂でありましょうか? どうしてもこの手の本は、自慢臭がするんだけど、六本木で飲みまくって離婚もして最年少で上場を果たした会社も勇退させられ…とあまりにも淡々と赤裸裸に書いているあたりに女性のブログ日記にも似た清々しさを感じてしまった。多分、社会にすべてをさらしてしまっているようなある種の境地であったりするのかも。何とも複雑な気分になる
読了日:8月2日 著者:家入一真
宗教学大図鑑宗教学大図鑑感想
歴史を通じて世界の宗教の変遷を網羅的に扱った本。大判でイラストが多いから多少の翻訳の読みにくさもなれてくるとサクサク進めるのがミソ。世界宗教であるヒンドゥーから仏教はもとより儒教に道教、さらには一神教のユダヤ、キリスト教やイスラムもある。それ以上に個人的にはアフリカやアジア、ポリネシアで展開するアニミズムやシャーマニズム、祖先信仰なんかも網羅していてそれがいかに世界宗教の誕生段階においてもベースとしてあり多神教との融合なんかとも繋がっている大きな輪環のようなものを感じられてとてもそのスケール感に圧倒された
読了日:8月2日 著者:

読書メーター
posted by nizimasu at 08:44 | TrackBack(0) | BOOKS
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