2015年02月07日

2015年1月の読書

2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4654ページ
ナイス数:177ナイス

マンガ西洋美術史02「宗教・神話」を描いた画家 ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルーベンスマンガ西洋美術史02「宗教・神話」を描いた画家 ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルーベンス感想
マンガだから簡単かと思いきや結構、ベースとなる知識は必要かな。でもこの本は、ルネサンスのダヴィンチにミケランジェロやラファエロあたりのよく知られた話もありから比較的読みやすかったかも。そうした中でも個人的にはあまり、その芸術家の人生に関心のなかったボッティチェリやティツィアーノのエピソードは結構、面白かったです。劇的という意味ではエルグレコの激しい性格を物語るストーリーもあまり興味のない人には面白いかもしれない。邪道かもしれないけどヴァザーリの列伝よりもマンガで芸術家の人生を覚えるのはわかりやすいです
読了日:1月31日 著者:
ロングセラーを呼ぶマーケティングロングセラーを呼ぶマーケティング感想
ショップジャパンというテレビ通販で定評のある会社の代表のエピソード集。思えば、この会社ってビリーズブートキャンプの大ヒットのイメージがあったんだけど、それはいきなり失敗だったと斬って捨てる。要は、一時的なブームになってもその後の売上が減ってしまっては意味がないというのはもっともな話。そこでデータを用いてアフターケアや顧客からのフィードバックを元に仮説を立てていくというマネジメントサイクルに到達する。そのストーリーをこの代表はブラピの映画「マネーボール」になぞらせる。地味な話だが実務で参考になる金言多い
読了日:1月31日 著者:ハリー・A・ヒル
マンガ西洋美術史01 「宮廷」を描いた画家 ベラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ=ルブランマンガ西洋美術史01 「宮廷」を描いた画家 ベラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ=ルブラン感想
スペインの宮廷画家だったベラスケスとゴヤのストーリーから始まる物語はいずれも読みやすいものばかり。宮廷をテーマにしている画家を題材にしているので、当時の時代背景もわかったりして、ベラスケスとルーベンスが交流があったこととか、つい記憶から落ちていたけど、同時代性を考えるとなかなかすごいものがある。この本では最後にマリーアントワネットの肖像で有名なルブランの女性ならではの苦労譚が新鮮でありました
読了日:1月28日 著者:
一夜漬け日本美術史 (BT BOOKS)一夜漬け日本美術史 (BT BOOKS)感想
読み進めながら一部既視感があったので、何事かと思ったらしっかり美術手帳の連載も読んでいたのでありました。それにしても連載時にはちょうど芝の増上寺でやっていた狩野一信の五百羅漢も紹介していた頃で、その後まさか、村上隆氏が芸術新潮で、インスパイアされた作品制作するとは思わなんだと懐かしいばかり。ここでの白眉は森村泰昌さんと山下先生の対談でありまして、横山大観や岡倉天心そしてそこに繋がる東大や東京芸大、院展という権威の系譜について異議申し立てをしていたのが面白かった。なるほどそれが辻先生や素朴に繋がるのかと合点
読了日:1月28日 著者:
老人力〈2〉老人力〈2〉感想
老人力の1冊目では書き漏らしたけど、小難しい本ではなくて、身辺雑記のネタ帳とも言うべき、面白い日常が綴られているのが、この本どころか赤瀬川さんの本の好きなところだ。貧乏育ちというか、日常の中におかしみを見つけるというのは、日本の紀行文学やエッセイ、説話集なんかにも通じるシンプルさがまたいい。知れば知るほど、その日本の文学界はもとより現代美術や批評家の側面も無視できないなあと思うばかり。飄々としているかっこよさもいい塩梅だ
読了日:1月28日 著者:赤瀬川原平
老人力老人力感想
おそらく本が売れた時に読んだ気もするけど、今の40代になって読むとまったく違う感慨に包まれる。この本が売れた98年ってまだ、失われた20年すら意識すらすることなく、どことなく閉塞感の漂う中、まだ社会の速度に合わせざるを得ない感じがあったんだけど、そこからちょっと外れてみるというのを意識的に言葉にしたのが、ヒットの要因だと思う。赤瀬川さんのどこかいつも「人の土俵に乗ってたまるか」というヒョウヒョウとしたスタンスは実はラジカルで、無抵抗主義にも繋がるような思想的な到達点のように思えてならない
読了日:1月27日 著者:赤瀬川原平
僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話感想
ぴっかぴかの一年生とかのコピーを考えた伝説のクリエイティブディレクターの人が若い現役世代のためのメッセージを集めたのが本書だ。実は、あんまり期待せずに読んだら、言葉のキラキラ感が尋常でなく、やはりコピーの人と思わせられてしまった。少し前に林真理子さんが「野心のすすめ」を出して、若者の野心をあおっていたのと同じ匂いのする本。タイトルの差がだいぶ、この本当の知名度を分けてしまったかもしれないけど、両書とも読んだ身としては言葉と肉体が直結していて清々しい気分のなれる本だと思います。自己啓発とは違う意味でも読める
読了日:1月27日 著者:本田亮
ニッポンの音楽 (講談社現代新書)ニッポンの音楽 (講談社現代新書)感想
佐々木さんの本は難解なイメージがあったのだが、今回ばかりはテーマもあるのだろうか、ものすごく読みやすい本であった。日本の音楽史をはっぴいえんどからYMOそして渋谷系から、小室、そして中田ヤスタカへ…。基本的にYMO直撃世代がたどってきた音楽体験がそのまま本書の構成になっているのだから読みにくいはずがない。最後の部分では、日本の内と外を巡る関係を持って日本の音楽がJに変質していった点を指摘しているけど、佐々木さんのような電子音楽に興味を持つ人の音楽経験って総じて似ている結論に落ち着くのではないかな。オモロ
読了日:1月27日 著者:佐々木敦
ネオンと絵具箱 (ちくま文庫)ネオンと絵具箱 (ちくま文庫)感想
主にクッキーシーンの連載をまとめていて、いつになく音楽誌だからかリラックスした文章の数々が結構好きです。ここでもスクラップや街で見かけた看板の文字や捨てられている日用品の中に「美」を見つけるのだけれど、無為の美とでもいうべき時間の経過によって、その役割を終えようとしているモノたちへの共感というのが素敵すぎる。結局、意図していないものにこそ、美しい。美しくしようと飾らないものこそ美しいという逆説的な文章の中には平凡の中から垣間見えるおかしみをあじわい尽くそうという日本的な侘び寂びが感じられるのは気のせいかな
読了日:1月21日 著者:大竹伸朗
見えない音、聴こえない絵見えない音、聴こえない絵感想
実は久々に読んだ。東京都現代美術館でやった「全景」展のスクラップブックは確かに圧巻だった。その前後の心の動きや、準備期間のこともまるで備忘録のように詳細にこの本の中では描かれていく。実際、多くの立体や鳴りもの(楽器をモチーフにしたオブジェ)なんかもあってインパクト満載だけど、30年近くにわたるコラージュ的なスクラップこそ、この人の内面そのものではないかと思ったものだった。その内蔵むき出し感は、そこはかとなく大竹さんの文章からも醸し出されるのだけれど、この本ではむしろおとなしめだったかな。でも元気出る本
読了日:1月21日 著者:大竹伸朗
職業、DJ、25年 沖野修也自伝職業、DJ、25年 沖野修也自伝感想
このはったりのかまし方とか痛快なことこの上ない。KYOTO JAZZ MASSIVEの中心メンバーで日本のクラブジャズシーンの中心人物である沖野さんの自伝だから面白くないはずがない。とにかくYMOからアジッドジャズにラリーレヴァンの影響とか90年代にクラブミュージックにハマっていた自分の体験と重なる部分も多いなあ。でも知らぬ間に京都に移住していたり、色々と後半にはくラブシーンの大きな地盤沈下もあったりしてなんとなく寂しい感じがするのも確か。でも何かまたでかいことしてくれそうな沖野さんの今後が楽しみ
読了日:1月19日 著者:沖野修也
残酷な20年後の世界を見据えて働くということ残酷な20年後の世界を見据えて働くということ感想
面白い。20年後に世の中が劇的に変化するのを具体的な例や、著者の周辺にいる知人のエピソードなどを交えて紹介している。人口減少にグローバル化、そして業界の栄枯盛衰、そんなことを言っていたらきりがないかもしれないが、未来予測としてはなかなか標準的なイメージかなあ。でも外資系でないワタクシのような人から見ると、最終的に投資と起業に解決策がおかれているのは、なんだか合点が行くような行かないようなはぐらかされたような気分になったのも確か。でも良い本だと思います
読了日:1月19日 著者:岩崎日出俊
インターネット的 (PHP文庫)インターネット的 (PHP文庫)感想
糸井さんがバラエティで釣り三昧な姿を見た時には、愕然としたのだがその後、「ほぼ日」というものを手に入れて始めた動きは本当にキラキラとして驚かされた。YOUという教育テレビの番組で見せていた時代の寵児感が、50歳を間近にして開花する。それがインターネットの世界というのが実に痛快で面白いという他ない。このネットの登場による論考は今読んでも新鮮なのはいうまでもないけど、それよりも人生を二毛作のように、2つのピークをモノにしていくこの人のバイタリティに何よりも魅了されるばかりだ
読了日:1月18日 著者:糸井重里
日本の素朴絵日本の素朴絵感想
自分の好きなジャンルの絵というのをここまで、タイトルで見せてくれたのにびっくり。よくよく考えれば、安西水丸サンもユネスコの世界無形文化遺産になった山本作兵衛さんの作品も素朴画の系譜に連なるなあと思うばかり。白隠さんや蕪村の絵とかはすでに見ていて眺めていても楽しいし、昔の絵巻物の「素朴」としかいいようのない味わいの深さに、もう顔がほころびっぱなしでした。言葉を通じてその世界を定義することで見えてくる世界があるんだなあと本の感想とは違うのだけれど、気づかされてものすごく、読んでいてうれしくなる本でありました
読了日:1月17日 著者:矢島新
はじめて読む人のローマ史1200年(祥伝社新書)はじめて読む人のローマ史1200年(祥伝社新書)感想
私を含めて、世界史を苦手な人というのはカタカナの固有名詞が多いことがあげられるのではなかろうか。ローマという大きな時代の区切りにおいても然りだが、ここで出てくる人名や国名などは最小限に抑制されている。むしろ、往時のローマ人のポリシーや社会制度、法律や政治、元老院や貴族などについてより誌面が割かれておりこれはかなり親切な作りと言えよう。でもそこはローマ。膨大な研究テーマともなりうるものをかなりコンパクトに紹介している上、かなりの咀嚼力が必要なのは言うまでもない。ローマは一日にしてならずだから当然かもしれない
読了日:1月16日 著者:本村凌二
独学でよかった独学でよかった感想
映画評論家の佐藤忠男さんに関心がわいたのはNHKの「知の巨人」で思想の科学の鶴見俊輔さんの回を見た時に登場したのだが、そのイメージと映画評論が結びつかなかった。このなかば自伝のような著書の中では、工員出身の佐藤さんはヤクザ映画の評論で出てきたのも思想の科学だったそうな。梅棹忠夫先生も「市井の思想家」というものに評価してきたけど、そういう中で独学で育んでいった佐藤さんの人生は読んでいて清々しいものすら感じました
読了日:1月13日 著者:佐藤忠男
ニコニコ哲学 川上量生の胸のうちニコニコ哲学 川上量生の胸のうち感想
川上さんの本を読んでいると実に、ホリエモンやITのカリスマな佇まいから別の次元の経営者が出てきたなあと思わされる。飄々とした印象ながらベースにあるのは、やはりエンジニア的な視点だ。それはネットの原住民出身であるという自負とその世界のパイオニアであると言う懐刀をたたえつつも、それをおくびにも出さずに、経営者らしからぬ言動で、周囲を煙にまくのだからたまらない。ある意味の脱力したトリックスターみたいな部分が魅力だけれど、その視点の先にある情報社会のベースとなる考え方はセンス抜群だし、まだまだ現役感が強い経営者だ
読了日:1月13日 著者:川上量生
宮崎哲弥 仏教教理問答宮崎哲弥 仏教教理問答感想
宮崎さんがこんなに思想的なベースが仏教にあるというのは驚くほかない。この本を読むとそれぞれの宗派の人たちのキャラクターというのは、属する宗派によってかなりの部分規定されているのではないかと思うほど、アイデンティティと結びついているのは、ものすごく驚きでもある。そうした中で、いきなり白川密成さんと身体技法としての宗教が、仏教であるという指摘には、今更ながらうなづけるし、そうした中で、浄土真宗の身体儀式の欠如した教義というのも面白い議論だった。死についての議論もまたしかりで本書の通底した問題意識で実に興味深い
読了日:1月13日 著者:宮崎哲弥
青空としてのわたし青空としてのわたし感想
著者のお坊さんは今や注目の人なんだけど、曹洞宗から上座仏教へ。その後もアメリカで出会ったマインドフルネスを求めていくというストーリーは、僧侶としてのそれよりもまるで救いを求めるスピリチュアルな人の道程の物語である。オウム事件後に、日本にも一般的に紹介されるようになった上座仏教と大乗仏教の矛盾を乗り越えていこうというスタンスを仏教3.0と称して実践や悪戦苦闘していく様子は、なんとも壮絶。ただそれ以上にオウム事件の時に感じたグルへの絶対性や他力とも本願とも違う黒い雲や白い雲が消えた状態=青空として定義していく
読了日:1月8日 著者:山下良道

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posted by nizimasu at 17:14 | TrackBack(0) | BOOKS
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