2014年08月02日

2014年7月に読んだ本

2014年7月の読書メーター
読んだ本の数:37冊
読んだページ数:8050ページ
ナイス数:222ナイス

ビジュアル 1001の出来事でわかる世界史ビジュアル 1001の出来事でわかる世界史感想
圧倒的なボリュームながら歴史的な大事件はもとより学術的な発見や、芸術家の代表作の誕生、文学やテクノロジーにも目を向けていてこれは手元に置いておきたい労作。中でも国の栄枯盛衰がわかりにくい古代や中世の記述は簡潔ながらおおまかに掴むにはすごく参考になる。すぐわすれてしまいがちな事象も何度かリファレンスとして使える気がします。コンパクトな構成はなかなかお目にかかれません。図版も多くおすすめ
読了日:7月30日 著者:ダン・オトゥール他
ワインと修道院ワインと修道院感想
修道院という形態が、戦乱や疫病の蔓延など、様々な要因がありつつも西洋社会の文化が、他を圧倒した背景には修道院が持つ技術や文化の伝承という側面があったことが周知の事実。その中でもワイン作りにおいて、その果たした役割みたいなものが概観できて、大変興味深い。日本発の本ではこういう本は読むことができないし、非常に翻訳も含めて平易にまとめてある気がしました。ワインの聖と俗の部分がクロスして醸成されてきた味わいに感謝せねばと思うばかり
読了日:7月30日 著者:スアードデズモンド
HOSONO百景HOSONO百景感想
いつもの北中正和さんとの対論ではなく、雑誌「transit」の連載に故川勝さんによる略歴紹介を挟んでいる構成。何しろ、旅の雑誌だから、旅と音楽、そしてあまり訊いたことがなかった映画の造詣の深さにも驚かされます。その音楽変遷と記憶がすごく密接にツタのように絡まっていて、読んでいてパーソナルヒストリーとしては、親切な構成で読みやすかったかも。インタビュアーが世代がだいぶ下なので、そういう若者に伝えようとする細野さんのお人柄がにじみ出る内容でした
読了日:7月30日 著者:細野晴臣
アリス・ウォータースの世界: 「オーガニック料理の母」のすべてがわかる (LADY BIRD 小学館実用シリーズ)アリス・ウォータースの世界: 「オーガニック料理の母」のすべてがわかる (LADY BIRD 小学館実用シリーズ)感想
バークレーで「シェパニース」というオーガニックレストランをしているアリスウォータースのビジュアルブック。春頃に、NHKで「おいしい革命」という番組をやっていたんだけど、そのビジュアルブックというか、サブテキスト的なイメージ。内容も番組に準じていて地元のマーケットや地産地消の様子を本人のフィロソフィーと共に紹介しています。番組でもカウンターカルチャーからスタートしたことには言及していたが後半の文章では、彼女の影響を受けたスピーチや映画なんかも紹介されていて、見た目の柔らかなイメージとの違いも楽しかったな
読了日:7月29日 著者:
うどん一玉は角砂糖14個分うどん一玉は角砂糖14個分感想
タイトルだけ読むと何の事やらと思いますが、いかに主食の炭水化物に糖質が多く含まれているかというたとえ。やせたければ、低糖質に切り替えなさいという至極ごもっともなメッセージ。今の社会は糖質依存が進んで、アル中やニコチンなどともならぶ立派な依存症だというのだ。いやいや、確かにわかります。でもやっぱり睡眠、食欲、性欲を満たせないのは困り者。おそらくその解答は中庸にあると思うのだが、先生のアドバイスはかなり極端。この本を読みながら自分に置き換えた時の葛藤が一番のクライマックスでもありました。難しいけど実用的
読了日:7月29日 著者:
劣化する日本人 (ベスト新書)劣化する日本人 (ベスト新書)感想
キーワードは自己愛と知性の劣化。最近話題になった事象、小保方氏や佐村河内氏に遠隔操作の人とかも含めて一刀両断なのだが、その背景にある知性の劣化がなぜ起こっているのか。文字文化がネット登場によって大きく変質している点だけでなく、反知性主義とも言える日本人の行動様式に警鐘を鳴らす。確かに佐藤優氏もいうように知性に重きを置きすぎる風潮とも違うまるで学ばないことへの警鐘というのは大事な視点と、前半の超軽いテイストから気を引き締める次第でありました
読了日:7月29日 著者:香山リカ
空の気 ―― 自然と音とデザインと空の気 ―― 自然と音とデザインと感想
奇才のトランぺッターにデザイナーという対談でどういうことなのやろうかと思っていたら、デザイナーの佐藤卓さんが元ミュージシャンだけあって意気投合。あとデザインの気配を消す話に、近藤さんの自然で吹くことで自己が止めだす感覚とかの身体論に結びついていくあたりは、日本人論としてかなり面白い。日本人の匿名的なクラフトマンシップを両者ともリスペクトしていて、その中に日本人の文脈の中で醸成されていく音楽やデザインを嗜好しているあたりはかっくいいぞ。お二人とも
読了日:7月28日 著者:近藤等則,佐藤卓
料理で家庭がまるくなる料理で家庭がまるくなる感想
個人的に浜内千波さんが気になるのは、以前に、修業時代に食べ過ぎて太ってしまったが、食事を変えて30キロやせたというエピソードに同じ食いしん坊としては大いに共感してしまったからだ。それは単純に体にいいものを食べる事や、やっぱり自分で作ることだったり、そんな丁寧な暮らしぶりに感服した次第。この本では本人の来歴や料理研究家と視点矜持やエピソードなど、料理研究家という肩書きがここまでクローズアップされる以前から活躍していたベテラン庵らで葉の苦労が、笑顔の裏から忍ばれます。素敵
読了日:7月28日 著者:浜内千波
超訳・易経  角川SSC新書  自分らしく生きるためのヒント超訳・易経 角川SSC新書 自分らしく生きるためのヒント感想
先に出版の新しい「リーダーの易経」を読んだが、入門書とはいえ、やはりこちらの方が難しい。易経の卦の八卦×八卦の六十四卦という解説から、それぞれの卦の中から四季を著す重要なものの解説。さらには、そこから処世訓にまで話が至るばかりでこれは面白い限り。いわゆる易の世界の背後にある世界観や宇宙観、人間観の解説書になっているのだけれど、知らぬうちに占いの世界も垣間見えていたりなかなか、この世界心理学とか好きな人にも楽しめる世界かも知れません。個人的には西洋占星術とかよりもすっと入ってくるのはやはりアジア人だからか…
読了日:7月28日 著者:竹村亞希子
リーダーの易経「兆し」を察知する力をきたえる (角川SSC新書)リーダーの易経「兆し」を察知する力をきたえる (角川SSC新書)感想
正直、易経というと占いの本かとおもっていましたが、それ以外にも人間の春夏秋冬を描いた処世訓集でもあったりするというのは驚き。しかも竜の姿をリーダーに置き換えた帝王学の本でもあったりします。最近、書き物の本として、その古さと古典の深さに興味を持っていた矢先に非常に興味深い内容。7つの様相で竜を人間になぞられるという世界観は占いや、スピリチュアリズムの元祖と行ってもいいかもしれない。中庸の発想もこのあたりからきているのか。とにかく紀元前の中国の叡智の奥深さにしばし熟読いたしました。
読了日:7月28日 著者:竹村亞希子
世界名作映画絵コンテ図鑑 THE ART OF MOVIE STORY BOARDS (SPACE SHOWER BOOKs)世界名作映画絵コンテ図鑑 THE ART OF MOVIE STORY BOARDS (SPACE SHOWER BOOKs)感想
名作映画の「ストーリーボード」いわゆる絵コンテに目を付けた作者の慧眼がまず素晴らしい。そして、この中に登場する名作の数々は誰もが一度は観たことのある作品が多いだろう。そうした作品の名場面がコンテではどうなっているのか。それはアーティストたちの絵のタッチだったり、書き込みなんかもみているだけで面白い。特に、スピルバーグやルーカスの登場以降のコンテはまるでアメコミの世界だけど50年代までの作品はむしろ、そのコンテの世界観がまるで映画にも乗り移っているようでヒッチコックの名作のコンテはそれだけでも一読の価値あり
読了日:7月28日 著者:フィオヌラ・ハリガン
本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)感想
この本は「本の逆襲」であって「出版の逆襲」でないところがみそ。やっぱりブックコーディネーターの立場からすると、むしろ小売りに近いスタンスから町の本屋さんを標榜し、ニッチに徹するという部分と、ネット化により、あらゆる活動が編集化しているという部分で、本のエッセンスは失われていないという希望的な考え方だ。このあたりは平川克美さんの議論とも重なる部分が多くて大いに刺激を受けました
読了日:7月24日 著者:内沼晋太郎
本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人感想
とかく、最近は日本も戦前や江戸時代の美化された部分が誇張されがちだけど、日本の古典に倣えば、その言説がいかに怪しいものかがわかるというのがこの本のいいところ。確かに、古今の文献を現代語に訳しながら、子供の虐待や、泥棒や強姦とか、なんだか物騒だなあ(笑)。かつての因習というものに何の疑問も持っていない当時の人たちの生活や考え方の一端が伺えて、日本人もやっぱり昔も今も変わらんというのが読んでいて痛感。人間は所詮、そんなものというスタンスが潔いです
読了日:7月24日 著者:大塚ひかり
メディアの苦悩――28人の証言 (光文社新書)メディアの苦悩――28人の証言 (光文社新書)感想
メディアと言ってももっぱら苦悩しているのはオールドメディアであって、ネットサイドは、いかにコンテンツをもってくるのかということ以外にはさして興味がないと言うのが読んだ率直な感想。正直、この手の議論はコンテンツ側の苦労みたいなものが、あまりにも出てこないが不満なのだが、今回も電通出身の著者で、やっぱり広告ありきなのねと愕然。今のメディアビジネスの潮流を知る上ではそれぞれの章がコンパクトで読みやすいのが長所か
読了日:7月24日 著者:長澤秀行
野菜とことん使い切りおかず219野菜とことん使い切りおかず219感想
この本も単品の野菜から作る小皿やメインが多くて、時短したい人にはお勧めです。ただ、揚げ物はしないので野菜の揚げが多かったのが若干残念。個人的にはキノコ類のバリエーションには学べることが多かった。
読了日:7月23日 著者:フルタニマサエ
おだんごカフェのからだにやさしい野菜引きレシピ―調味料と手間は最小限、野菜ひとつから探せる毎日の「自然派おかず」151品 (MARBLE BOOKS―daily made)おだんごカフェのからだにやさしい野菜引きレシピ―調味料と手間は最小限、野菜ひとつから探せる毎日の「自然派おかず」151品 (MARBLE BOOKS―daily made)感想
またまたおだんごカフェのレシピ集。今回もマクロビを意識した内容だけど、身近にある調味料が降る回転する趣で、個人的にはレシピのレパートリーが大いに増えたので参考になりました。おだんごカフェのソースはなかなかにグッドだったりします
読了日:7月23日 著者:山本路子
インフレどころか世界はこれからデフレで蘇る (PHP新書)インフレどころか世界はこれからデフレで蘇る (PHP新書)感想
世界の経済動向については、信頼できると思っているのが中原さん。今回の本は、好景気にわくアメリカと日本の違いについての分析。さらにはシェール革命とも言われるアメリカのシェールガスの登場により、アメリカが資源大国化する様相を解説しています。それにしても日米の借金大国ぶりの対比についての分析が明解で日本はこのまま沈み行く船になりそうな予感がひしひしといたします。結局は、世界は国家ではなく「持つもの」と「持たざるもの」に二極化するという趨勢は変わらない気がしますが…
読了日:7月23日 著者:中原圭介
デイヴィッド・リンチ―期待の映像作家シリーズ (キネ旬ムック―フィルムメーカーズ)デイヴィッド・リンチ―期待の映像作家シリーズ (キネ旬ムック―フィルムメーカーズ)感想
ちょうどストレイトストーリーが映画祭に出品されていた頃なので、その作品が中心。でも見ていないけど…。やっぱり最近のツインピークスのリバイバルだったり、音楽活動の面白さも抜群なんだけど、さすがにあまり触れていないのがご愛嬌か。でも途中に唐突にある滝本さんと川勝さんのなんともほっこりする対談は今読むと懐かしくもあり、そうかと川勝さんのリンチフリークぶりを思い返したりもしました。
読了日:7月22日 著者:滝本誠
ゼロ年代アメリカ映画100 (アメリカ映画100シリーズ)ゼロ年代アメリカ映画100 (アメリカ映画100シリーズ)感想
ゼロ年代の映画ってあんまり意識してみていないのだけれど、意外にクリントイーストウッドの作品いっぱい見てたり、巻末の中原昌也さんと芝山さんの飲み屋話のようなスコセッシはやっぱりイマイチだったよねとか納得しつつ、意外に佳作が多そうなのでチェックしたくなる作品多数。町山さんのアカデミー賞を通しての、ゼロ年代映画の概説はなかなか読み応えがありました
読了日:7月20日 著者:町山智浩,柳下毅一郎,佐野亨,石澤治信,鎌田絢也,夏目深雪,芝山幹郎,中原昌也,大森さわこ,今野雄二,黒沢清,大場正明,滝本誠,馬場広信,添野知生,渡部幻
美は乱調にあり美は乱調にあり感想
瀬戸内寂聴さんの原作に柴門ふみさんが漫画化しただけでもこれは楽しみなんだけど、テーマが平塚らいちょうの青鞜周辺のドロドロの恋愛劇を描いているんだけど、相変わらず柴門さんがラブシーンが下手でなんともほほえましい。でも変わっていない画風も含め大杉栄の女たらしぶりに、伊藤野枝の情熱的なアプローチとか神近市子に大杉が嫉妬で刺されてしまうなどこれは事実なのかと驚かされます。オモロ
読了日:7月17日 著者:柴門ふみ
観ずに死ねるか!傑作ドキュメンタリー88観ずに死ねるか!傑作ドキュメンタリー88感想
やっぱり表紙の原一男のゆきゆきて神軍のインパクトがすごいんだけど、意外な佳作が結構あってメモとりながらチェック。しかし、ブレイク前の二階堂ふみがヒトラーの宣伝映画をあげていてインタビューで親が心配していたというのを読んで同感でありました(笑)。もうちょっと世界のドキュメンタリーもフォローしてほしかったが、今、借りられる作品は意外と少ないからこんなものかもしれません
読了日:7月16日 著者:古川徹,ザイ編集部
デザイン化される映像 ──21.5世紀のライフスタイルをどう変えるか?デザイン化される映像 ──21.5世紀のライフスタイルをどう変えるか?感想
この本を読む前に映像というと、映画やテレビ、CMのような特定のストーリやメッセージのあるものを考えてしまったが、建築やマスメディアなどそのテーマは多岐にわたる。それほどまでに今の時代は五感の中でも視覚優先の時代なだけに今回の本は示唆に富む。中でも水島宏明さんのメディアのニュース素材の編集についての指摘はかなり厳しい。映像になりにくいものはニュースたり得ないというのは、活字も然りでそこからこぼれてしまうものを今一度考えてみる大きなきっかけとなりそう。
読了日:7月15日 著者:
小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム 名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム 名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏感想
欽チャンが聞き手になって、日本の戦後のお笑い史をたどっているんだけど、欽チャンが聞き手に徹しているのが面白い。それにしても小林伸彦さんのおそるべき記憶力は、御年70代後半だと思うが驚異的。この時代の喜劇の人は映像の資料があまりない分、リアルタイムで目撃している人の語りによる貴重な証言集でもある
読了日:7月15日 著者:小林信彦,萩本欽一
ウェブとはすなわち現実世界の未来図である (PHP新書)ウェブとはすなわち現実世界の未来図である (PHP新書)感想
元WIREDのコバ編さんと言えばネットの最新動向の指南役としては説明上手で適任。今回の本でも監修だったかヒットした「フリー」以降のシュアやキュレーションとといったウェブ動向に目を配りつつ人間回帰のネットの指向性についてのべているけど、そこはまだこれからの話なので話はすくなめ。後半のタイトルにある社会のネット化というのはテクノロジーの進展が社会を変革するのは今も昔も変わらない。これほど広汎な世界の変革は、グーテンベルク以降の情報爆発にも繋がっているのはなるほどなテーマ。セルフブランディングの論旨も明快だった
読了日:7月15日 著者:小林弘人
暴走老人!暴走老人!感想
暴走老人というタイトルだが、読んでいると老人ではなく、老人化した現代人をさしているように思う。その姿は、世の中が便利になりすぎて、そのちょっとしたことに声を荒げるかんしゃく持ちの親父のようだ。そう、今の世の中は怒りの沸点が下がっているように思う。特に顕著なのが一章に出てくる時間を待たされる現象への怒りなのだろう。この前に読んだ藤原さんの前著なれどまだ近著ほど練り込まれていないが、ネット社会への違和感表明はここでも健在。具体例がいささか古いので、ちょっと今読むとネット時代のテクノロジーの早さも実感するばかり
読了日:7月15日 著者:藤原智美
「狂い」のすすめ (集英社新書)「狂い」のすすめ (集英社新書)感想
「狂い」というのは発狂でなく、自分の心のままにすすめよということ。世間の常識から外れて生きれば楽になるという逆説的な意味合いだけど、本当にそうだなと思うのだが、なかなかその境地に行くのは難しいよね、と独り言
読了日:7月14日 著者:ひろさちや
奴隷の時間 自由な時間 お金持ちから時間持ちへ (朝日新書)奴隷の時間 自由な時間 お金持ちから時間持ちへ (朝日新書)感想
要はスローダウンのすすめ。お金と時間をトレードオフのように考えるといいよというアドバイスは切実にぐっとくる
読了日:7月14日 著者:ひろさちや
ROADSIDE BOOKS ── 書評2006-2014ROADSIDE BOOKS ── 書評2006-2014感想
敬愛する都築巨匠の読んだ本の数々。しかし、日本の出版流通にも載らない本の多いことよ。そうでなくともごく限られた人が情熱を燃やして作った本からほとばしるパッションが解説からも伝わってくる。中でも、以前に関心を持っていた東北地方の「ぼろ」がもともと都築さんの紹介で書籍化していくくだりはなかなか興味深くて、もはやサブカルや編集ではなく、民俗学の領域までフォローしている目配りに愕然。それにしてもいつになく舌鋒鋭い出版批判は耳が痛いが痛快でもある。やっぱりとことん信用できる人だ
読了日:7月14日 著者:都築響一
そして、人生はつづくそして、人生はつづく感想
雑誌「東京人」の連載をまとめていて、随所に東京の町並みが出てくる。そして思いを馳せる。個人的に、おじさんの生活に興味ある。仕事をセミリタイアした人たちがどう過ごしているのか。おじさんには、本や映画がある。そして、散歩ーー。あまりにも類型的にみえるが、「独り遊び」の世界がここにも描かれている。妻に先立たれていてもあまりにも感傷的にならないのがいいところ。それだけに、夫婦で訪れた思い出の地を振り返る時の数少ない言葉に長年寄り添ってきた年輪を行間から感じ取ることができる。良書
読了日:7月13日 著者:川本三郎
ネットで「つながる」ことの耐えられない軽さネットで「つながる」ことの耐えられない軽さ感想
久々に濃厚な本に出会った。この本のタイトルにあるネットの台頭と日本語の違和感の表明から始まり、徐々に世界が英語化していくこと。そして「書き言葉」から「はなし言葉」に変化している現代への困惑を見事に解説しきっていて正直、うならされました。ネットへの違和感は個人的に合ったけど、それをすべて言い表してくれるような本との出会いに感謝です。素晴らしい本
読了日:7月11日 著者:藤原智美
観ずに死ねるか ! 傑作青春シネマ邦画編観ずに死ねるか ! 傑作青春シネマ邦画編感想
執筆や登場する人たちのコメントがいちいちアツい。青春映画という古くさいフレーズが語り部たちの原体験と混じって話されるとこれが不思議なほどの面白そうな作品に思えるから不思議だ。中でも70年代の作品はほとんど知らない世界だが、ここで紹介されるスチールで見る女優さんが森下愛子にせよ、秋吉久美子にせよ、みな魅力的なファムファタルな人たちばかり。園子温マンセーな感じがちょっと鼻について嫌だけど、図版も豊富でちょっと高いが、コメンテーターたちの思いに免じて、これは買いでしょう
読了日:7月11日 著者:宮藤官九郎,園子温,水道橋博士,宇多丸,みうらじゅん,高橋ヨシキ,長澤まさみ,大久保佳代子,バカリズム,成海璃子,山本直樹,しりあがり寿,松江哲明,マキタスポーツ
修道院へようこそ (修道院ライブラリー)修道院へようこそ (修道院ライブラリー)感想
とかく、禅的な生活やソローの森の生活のような静かなライフスタイルはキリスト教においては、修道院に求められるのだろう。ドイツの修道院で体験した編集者の独白は、キリストが原初から集団で生活をしながら神に祈るという生活の実践の場でもある。そうした生活が脈々と続いていることに驚くばかりだし、どこか憧憬のようなものを感じるのが、キリスト教徒でない自分の中にあるのに気づかされる。静寂と沈思の生活は、西洋社会においてキリスト教がここまで信じられるのも修道院の存在が不可欠なようだ
読了日:7月11日 著者:ジモーネ・コーゾック
初音ミクはなぜ世界を変えたのか?初音ミクはなぜ世界を変えたのか?感想
初音ミクの登場を本書では「サードオブサマーラブ」とヒッピーカルチャーの勃興や、イギリスでのアシッドハウスとレイヴのブームと並べて参照する。となれば、日本初の世界的なムーブメントといえるのかもしれないけど、むしろサードオブサマーラブは、ダフトパンクとかのボコーダーやアートチューン使いの破壊力に個人的には軍配を上げたいのだが…。それはさておき、開発元のクリプトンから音楽の歴史そのものにフォーカスしていくのは、どこか遠回りで、もっと現象としての初音ミクや同人音楽で全編構成しても良かったのではないかなあ
読了日:7月9日 著者:柴那典
増税社会を生き抜くたった1つの方法増税社会を生き抜くたった1つの方法感想
負担増時代をシュミレーションしつつ、どう節約したらいいのか。収入を増やせばいいのか。投資で殖やすにはどうしたらいいのかというのを至極真っ当な考えでのべていく。理路整然としていて面白みはないのだが、資産防衛を考える上でのいい参考書だと思う。でも投資を守りと攻撃にわけるのはかなり、なかなか住宅ローンが一般的だと難しいのではないか。そう思わせられる
読了日:7月9日 著者:小宮一慶
日本宗教美術史日本宗教美術史感想
ウオーターフォールを装丁にしているあたりからも日本人の宗教観を見事に表していることをこの本を読みながら痛感する。そもそも仏教というものが日本に伝来して、インドや神道、修験道などを色々吸収しながら独特の管制や社会をつくっていったことが、すごく端的にわかる本。いつも島田先生の文章は淡々としているのだが、要点が整理されているのでわかりやすいです
読了日:7月9日 著者:島田裕巳
アスリートのためのコアトレ―100のエクササイズ12の処方箋アスリートのためのコアトレ―100のエクササイズ12の処方箋感想
コアトレの理論についてすごく懇切丁寧に説明している本で、そのありがたみを痛感している身としては、ありがたい限り。それにしてもこの本はトレーニングそのものよりもコアのリセットにあって、その手法をバランsヌポールを使って紹介していてこれが難しい。トレーニングよりもリセットの効用を説いているのは最近、カイロなどにも通っていてわかる話だけに、アスリートでけがした人や、体の緊張をとりたい人にはいいかなあ。リセットが当分はマイキーワードになりそう
読了日:7月2日 著者:有吉与志恵
20世紀エディトリアル・オデッセイ: 時代を創った雑誌たち20世紀エディトリアル・オデッセイ: 時代を創った雑誌たち感想
最近のスペクテーターでの「ウォールアースカタログ」の傾倒ぶりもこの本を読んでいたら、納得。ポパイもZINEという嗜好もここまで系統的にまとめるとなかなか壮観。自販機本もJAMなんかもここまで偏愛的に紹介されていたら成仏できるでありましょう。ウイークエンドスーパーに写真時代などの雑誌とか結局は、ある種の編集者の濃厚な世界観の表出なのでありましょう。赤田さん本人の雑誌リスペクトにはつくづく脱帽
読了日:7月2日 著者:赤田祐一,ばるぼら

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posted by nizimasu at 08:39 | TrackBack(0) | BOOKS