2011年08月03日

7月の読書

7月の読書メーター
読んだ本の数:35冊
読んだページ数:7334ページ
ナイス数:13ナイス

のの字ものがたりのの字ものがたり
編集者であり装丁家でもあった田村さんのポリシーは活字の時代からのノウハウが詰まっている。曰く「書名と著者名をいかに中心にわかりやすく据えるか」である。それはDTP全盛の時代でも変わらないことを思わせる。まさに手仕事の時代のエッセイであり、出版の本質を知ることができる希有な本
読了日:07月27日 著者:田村 義也
落語進化論 (新潮選書)落語進化論 (新潮選書)
さすが理論派落語家である。いい落語家というのは江戸の風が吹くというのは至言。そして師匠・談志への思いも格別だ。そして古典落語の解釈も独特で面白い
読了日:07月27日 著者:立川 志らく
生物学的文明論 (新潮新書)生物学的文明論 (新潮新書)
ゾウの時間ネズミの時間の著者の最新作。時間の経過についての説明について、個人的には一番しっくりくる。著者の文明論はきわめてキリスト教と東洋的な価値観の対比を示していて面白い。 現代の日本が直面する清貧と省エネの問題も国家としての成熟から衰退に至る時期と考えれば合点がいく。 そしてまた日本は再生すればいい。スクラップ&ビルドこそ、個体の維持には最適ならば、国家という制度もまたスクラップ&ビルドが必要なのかもしれない
読了日:07月27日 著者:本川 達雄
竹中労---没後20年・反骨のルポライター (KAWADE道の手帖)竹中労---没後20年・反骨のルポライター (KAWADE道の手帖)
没後20年でも人気が衰えないルポライターの足跡を振り返る。しかし、現在のブームは作品もさることながら旺盛な批評精神であり、上からでなく地べたを這いずり回るスタンスに共感するのであろう。昔も今も真のルポライターは少数派だ
読了日:07月26日 著者:長谷川 理恵
活字と自活活字と自活
フリーライターというのは職業でなくて人種であるとつくづく思わされる。怠惰な日々よ、ビバ!
読了日:07月25日 著者:荻原 魚雷
誰でも美しくなれる10の法則 全米No.1ファッションアドバイザーが教える誰でも美しくなれる10の法則 全米No.1ファッションアドバイザーが教える
女性がいかにエレガントさを手に入れるかという難問をハウトゥー式に教えてくれる愉快な本。結構、適当なようでいてウィットに飛んだ文章といい、なかなか的を得ていると思います
読了日:07月24日 著者:ティム・ガン,ケイト・モロニー
スローライフ―緩急自在のすすめ (岩波新書)スローライフ―緩急自在のすすめ (岩波新書)
故筑紫哲也さんが残したスピードや効率重視に対する異議申し立ての書。雑誌連載がベースでその時々の近況も交えつつも氏が唱えていて意見の多様性や、地方の時代などについても煎じ詰めれば、晩年はスローライフに行き着いていたのがわかる。一方で、教養主義の衰退についても言及していて改めて考えさせられることも多い
読了日:07月22日 著者:筑紫 哲也
本のある生活 ―本活のすすめ本のある生活 ―本活のすすめ
出版業界の問題点を俯瞰し、それぞれの立場からのディスカッションをするが今ひとつ喰い足らなかった。もう一歩踏み込んだ出版界への提言が読みたかった
読了日:07月22日 著者:財津正人
お金の戦略お金の戦略
いかにもアメリカの成功譚をまとめたような100のルールが並ぶ。勤勉であれ。そして質素であれ。タネ銭をためて投資で勝利せよ。そう誰もが願うのだが…
読了日:07月21日 著者:リチャード・テンプラー
いつだって大変な時代 (講談社現代新書)いつだって大変な時代 (講談社現代新書)
物事をずんずん調べるホリイさんの著書ですが、この本にあるように常に同時代に起きている事象というのは実は全くわからないということを色々な例を挙げながら解説。つまり世の中のことなんてわかりゃあしないよというスタンス。そして進歩こそ真なりという世間の風潮に異議を唱えるあたりはこれまた落語的。ホリイ節全開の真骨頂の読み物です
読了日:07月20日 著者:堀井 憲一郎
橋本真也の遺言―PURE WHITE橋本真也の遺言―PURE WHITE
橋本選手の前妻の手記が出たので最後のパートナーだった故冬木夫人の手記もあわてて読む。自己弁護とか純愛話もあるが、それだけ女性にマメだったのが伺える。それにしても冬木夫人はもてるなあ
読了日:07月17日 著者:冬木 薫
インターネット&Webの必須常識100インターネット&Webの必須常識100
ネットの世界というのは実に細分化されていて難しいと思う向きには最適な初心者本。こういう本が欲しかった
読了日:07月17日 著者:WebSig24/7,和田 嘉弘,坂西 裕彰,加川 大志郎,藤川 真一,藤川 麻夕子,吉澤 誠,久末 隆裕,安藤 直紀,渡邊 あや
幸福途上国ニッポン 新しい国に生まれかわるための提言幸福途上国ニッポン 新しい国に生まれかわるための提言
世の中に幸福学という言葉はないが、まさにこの本をジャンル分けするとするならば、幸福学というのがしっくりくる。世界的なアンケートに基づく幸福感の度合いの比較や心理学や生理学などのアプローチも多岐にわたっている
読了日:07月17日 著者:目崎 雅昭
覚悟の決め方 僧侶が伝える15の智慧覚悟の決め方 僧侶が伝える15の智慧
震災後の日本人の心のありようについて仏教の立場からの発言をまとめた著述集。小池龍之介さんの「快が多ければ、心が弱くなる」というのが心に響く
読了日:07月17日 著者:河野 太通,南 直哉,釈 徹宗,田口 弘願,小池 龍之介
この世で大切なものってなんですか (朝日新書)この世で大切なものってなんですか (朝日新書)
千日回峰行を2度もした比叡山の酒井大阿闍梨の本はどれも行っていることはシンプルなのですが、実はスゴく深みを感じさせるある種の言霊を感じさせてくれます。そのあたりを池上さんが引き出しているのですが、どうも1回の対談で1冊作ったあたりのお手軽感が残念
読了日:07月16日 著者:酒井雄哉,池上 彰
プロレス 大貧民 (別冊宝島)プロレス 大貧民 (別冊宝島)
さすがにネタ切れ。もうプロレスをフォローしている記者さんも少ないからやむを得ないかも。
読了日:07月16日 著者:
週刊アスキーBOOKS Vol.3 スマートフォン購入術週刊アスキーBOOKS Vol.3 スマートフォン購入術
スマートフォンの種類も随分増えたが、機能面を含め考慮すべき点をわかりやすく比較してくれる。雑誌の再編集版だろうが、親切な内容
読了日:07月16日 著者:
記憶するシュレッダー―私の愛した昭和の文士たち記憶するシュレッダー―私の愛した昭和の文士たち
婦人公論の編集長で中興の祖である著者の作家を巡る随筆集。独占手記という手法で部数を伸ばした編集者だけあってどこか、対象との距離の取り方が観察者的な感じがする。この絶妙な機微は今の時代の御用編集者と違い好感が持てる
読了日:07月16日 著者:水口 義朗
フシギなくらい見えてくる! 本当にわかる心理学フシギなくらい見えてくる! 本当にわかる心理学
テレビにも出ている心理学者さんの本なのでどうかなと思ったが、意外に硬派かつ網羅的な内容で好感が持てた。心理学のイメージがユングで止まっている人には最新の研究成果を知ることができて発見も多い
読了日:07月08日 著者:植木 理恵
創発的破壊 未来をつくるイノベーション創発的破壊 未来をつくるイノベーション
日本が震災や経済のグローバル化から取り残された今、どうすればいいのか。著者はエネルギー政策の変更や超高齢者社会に対する新しいモデルを示すことが肝心と説く。それは世界の国々の中や先人たちの足跡からもまだまだヒントが隠されているという。読んでいて元気になる作品
読了日:07月07日 著者:米倉誠一郎
1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)
この本はビジネス書にありがちなハック本ではない。むしろ、自分がどう時間とつきあうのかという意見表明みたいなものだ。とどのつまり社会で生きる上でもっと主体的に時間と接する必要を説いている。そして情報洪水にも一石を投じている。主体性を取り戻せ。そういうことだ
読了日:07月07日 著者:岩田健太郎
ゆの字ものがたりゆの字ものがたり
岩波の編集者でもあり、著名な装丁家でもあった田村義也さんの本。逝去後に編まれただけあって様々なエッセイやテーマの小作が続く。とはいえ、装丁同様、よどみのない文章には絵が浮かんでくる。そして岩波の新書編集部時代に月1冊ペースで書き下ろしの本を出版していたという話を聞くにつれ気が遠くなる。質と量がともなったまさにスーパー編集者の日常雑記。なれど凡人には玉露でありました
読了日:07月06日 著者:田村 義也
GROOVE presents クラブ・ジャズ入門GROOVE presents クラブ・ジャズ入門
沖野さんの渾身作。改めて読んだら、90年代のクロスオーバーシーンの奇跡的な盛り上がりぶりがよみがえる。さらにはジャズの体系的ではないが、クラブ視点からの解説は見事につきる。今のDJでここまで世界観を活字で表現できる人は居ないだろうなあ
読了日:07月06日 著者:沖野 修也
雑誌記者 (中公文庫 (R・16))雑誌記者 (中公文庫 (R・16))
文芸春秋の中興の祖である著者による出版論であり戦後の雑誌業界の栄枯盛衰を綴っている本。当時から原価を計算し、6割の制作費で8割売ってようやく利益を出すということや、コスト削減の工夫など今の出版の産業構造と何ら変わらないことに驚く。それでもなお、この本が出た1958年の編集者の方が遥かに、資金繰りに苦労して少人数で検討しているというくだりを読むにつれ、ますますもって今の出版業界の苦悩ぶりが浮き彫りになる。しかし、編集長の武芸十八般という必要なスキルの話は現在にも通じていて実にほのぼのしつつイキイキしている
読了日:07月05日 著者:池島 信平
考える人 2011年 08月号 [雑誌]考える人 2011年 08月号 [雑誌]
特集が梅棹忠夫先生に、小特集では津野海太郎さんの連載を受けての「元暮しの手帖」の編集長の花森安治さんの小特集もたまらない。とりわけ梅棹さんのこれまでの果てしない業績を紹介した特集は、あまりに幅広い業績をそれぞれの人が語っていて、このまとまりのなさもまた氏の魅力なのでありましょう。実に読み応えのある号でした
読了日:07月05日 著者:
女たち女たち
北野武による女性論かと思いきや、実際には映画論でありました
読了日:07月04日 著者:北野 武
アー・ユー・ハッピー?アー・ユー・ハッピー?
永ちゃんのお金を巡る話の面白さは、前に糸井重里三都のトークで知っていたが、その時のトークの下敷きがこの本にあったことを知る。ロックンロールが自分が依存せずに生きていくという生き様を示しているのではないかと思わされる。その点でも永ちゃんはかっきいい
読了日:07月04日 著者:矢沢 永吉
思えばいとしや“出たとこ勝負”―小沢昭一の「この道」思えばいとしや“出たとこ勝負”―小沢昭一の「この道」
小沢さん一流の話術による自伝。とにかくあちこちに話が飛び、そこには芸事に対するそこはかない愛情にあふれている
読了日:07月03日 著者:小沢 昭一
自己啓発の名著30 (ちくま新書)自己啓発の名著30 (ちくま新書)
自己啓発とはとどのつまり人間のへの関心につきるのだなあと実感
読了日:07月03日 著者:三輪 裕範
負のデザイン負のデザイン
デザインとは問題解決のための方法であるという意見は驚き。この本には具体的なデザインが詰まっている訳ではない。しかし、過剰な供給と消費社会で生きていく上で必要なアイディアは、足し算ではなく引き算にあることを示している。痛快すぎる本だ
読了日:07月02日 著者:森本 武
アンドロイド・ジャパン ―日本企業の命運を握るプラットフォーム―アンドロイド・ジャパン ―日本企業の命運を握るプラットフォーム―
今後のガラケーからスマフォへの転換期を考える上で実に示唆に富む本。とりわけ、アプリが飽和状態にあることやiphoneとアンドロイドのユーザーの使い方の違い、さらにはタブレットの本当の可能性などかなり開発現場から見た適切な指摘が多く、最近あまたあるスマフォ関連の書籍の中では抜群のできだと思う
読了日:07月02日 著者:木寺 祥友
聖地にはこんなに秘密がある聖地にはこんなに秘密がある
日本のスピリチュアルブームともいえる状況を稀代の宗教学者が8カ所の聖地を巡る。実は神道と仏教の習合のこともさることながら、イスラムと古代の自然崇拝の思想の共通点に言及するなど考察が一筋縄でいかないところが素晴らしい
読了日:07月02日 著者:島田 裕巳
昼の学校 夜の学校+ (平凡社ライブラリー)昼の学校 夜の学校+ (平凡社ライブラリー)
ストリートを巡り被写体をおさめていく。まるで野良犬のごとく嗅覚の赴くまま疾走する著者のかっこよさったらない
読了日:07月02日 著者:森山 大道
はじめに言葉ありき おわりに言葉ありきはじめに言葉ありき おわりに言葉ありき
週刊プレイボーイを100万部に育てた編集長というふれこみだが、島地さんの本はいつも往時の週プレのエッセンスが詰まっている。身の下話から始まり、人生論にたどりつく。どこか江戸っ子のようなてらいのある文章が印象的だ
読了日:07月02日 著者:島地 勝彦
編集者の食と酒と編集者の食と酒と
正直、作家担当の編集者とは何をしているのだろうと思う。この本では、本作りを巡る情熱とその裏にある苦労のエピソードを惜しげもなく紹介している。実際、原稿と作家の機嫌取りに終始する人も居るという。でもこの本には編集者としての矜持が詰まっていて読んでいて心が熱くなる
読了日:07月02日 著者:重金 敦之

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posted by nizimasu at 10:05 | TrackBack(0) | BOOKS